毛沢東、鄧小平を継ぐ指導者に 中国共産党は中央委員会第6回全体会議(6中全会、11月8~11日)で、習氏を「建国の父」毛沢東、改革開放政策を提唱した鄧小平を継ぐ「新時代」の指導者とする「歴史決議」を採択した。 これによって、2022年後半に開く第20回党大会で習氏の総書記3期目入りが確実になり、長期政権への道が開かれたことは間違いない。 しかし、習氏への権力集中と長期政権化ばかりに目を奪われるべきではないと筆者は考える。 より重要なポイントは、社会主義への「転換」だ。その点についてはあとで詳しく述べたい。 毛沢東は政敵を倒すため、文化大革命を発動し、個人崇拝を推し進めた。一方、習氏の権力基盤はいま盤石であり、挑戦する勢力はない。だから、習氏への権威づけを権力闘争の文脈から説明しようとすると無理が生じる。 SNSが普及し情報があふれるこの時代に、個人崇拝の徹底を図ろうというのはさすがに時代錯