2024年7月10日、奈良県の山下真知事の発言がSNS上で物議を醸している。7月16日から2027年度までの休館が予定されている奈良県立民俗博物館の対応を巡ってだ。 奈良県は、休館中に収蔵品の整理と老朽化した電気設備の改修を行うとしているが、山下知事は「ルールを決めた上で価値のあるものを残し、それ以外のものは廃棄処分することも検討せざるを得ない」との見解を示した。 その発言に対し、X(旧ツイッター)を中心に「資料・文化・研究への軽視ではないか?」と批判の声が上がり、山下知事が日本維新の会所属ということもあり、関連して維新への批判まで散見されるようになった。 維新による文化を軽視する政治は、過去にも問題視されてきた。例えば、橋下徹氏(当時、大阪維新の会代表)の大阪市長時代(2011~2015年)には文化振興予算が削減され、2015年度に大阪市は文楽協会への補助金を廃止した。 人形浄瑠璃文楽は