〈民主〉と〈愛国〉―戦後日本のナショナリズムと公共性 作者: 小熊英二出版社/メーカー: 新曜社発売日: 2002/11/01メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 243回この商品を含むブログ (340件) を見る 小熊英二『〈民主〉と〈愛国〉 戦後日本のナショナリズムと公共性』(新曜社、2002年)。 本書の主要なテーゼの一つに、1945年から1955年までの「第一の戦後」期と55年体制成立以降の「第二の戦後」期では、さまざまな単語の用いられ方に違いがみられるというものがあります。用法が変化した単語の一つとして挙げられるのが「市民」です。変化の内実を簡単にいうなら、第一の戦後期では市民という単語はおよそ肯定的なニュアンスでは用いられず、第二の戦後期に入ってはじめて肯定的な意味がこめられはじめるというものです。 第一の戦後期では、戦前からの連続性をもってマルクス主義の図式で歴史はとら
![「第一の戦後」期における「市民」 小熊『〈民主〉と〈愛国〉』 - オシテオサレテ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/6032da5beb8a9a122aac8e734a9375ebfbcda5bb/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimages-fe.ssl-images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F5186SV0HDTL._SL160_.jpg)