炎上した特急列車と同型の車両に取り付けられている推進軸(中央)。右側上部が減速機のつりピンの入った部品=札幌市手稲区で2011年6月1日、平田明浩撮影 北海道占冠(しむかっぷ)村のJR石勝線トンネル内で起きた特急列車の炎上事故で、脱線の要因となった推進軸が外れる事故が全国のJRで91年以降に少なくとも18件あったことが、JR各社への取材で分かった。エンジンと車輪をつなぐ推進軸はディーゼル車両の構造上、最も負荷がかかりやすい箇所とされ、専門家は整備の徹底を求めている。 炎上した特急スーパーおおぞら14号は、トンネル手前約1.8キロで減速機と台車を固定する「つりピン」が落下。その影響で減速機につながる推進軸が異常振動を起こし、継ぎ手などの部品が次々と脱落して脱線を引き起こしたとみられる。 JR各社によると推進軸が外れるトラブルは、把握しているだけで▽JR北海道1件▽東日本5件▽東海1件▽西日本