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ブックマーク / gendai.media (46)

  • なぜ日本政府と地方首長の新型コロナ対応が「戦時中」と似てくるのか(山崎 雅弘) @gendai_biz

    国内での新型コロナウイルスの感染者数が再び増加し、東京でも3度目の緊急事態宣言が発出される見通しとなった4月23日、小池百合子東京都知事は定例記者会見で「午後8時以降には、街灯を除き、看板やネオン、イルミネーションなどの照明を消していただくよう、業界団体などを通じて要請する」と述べました。 その理由について、小池都知事は「夜間の人出を抑制するため」と説明しましたが、この決定に対し、東京新聞は同日午後9時16分に公開したネット記事の見出しで「令和の灯火管制?」と書き、SNS上でも「戦時中と似ている」との指摘が飛び交いました。 政府や首長が発出した、特定業種の営業などに対する「自粛要請」に従わない者を、周囲の市民が監視して批判する光景も、戦時中の隣組(近所の約10軒を一単位として、戦争への協力を行う組織で、政府の指示にきちんと従っているかという住民の相互監視も行った)や国防婦人会(戦争協力

    なぜ日本政府と地方首長の新型コロナ対応が「戦時中」と似てくるのか(山崎 雅弘) @gendai_biz
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    bandeapart72 2021/04/27
    "PCR検査の抑制など、初期段階で決めた方針に、いつまでも固執し続けるという日本政府の新型コロナ対応も、1937年に日中戦争が始まってからの大日本帝国指導部の態度とよく似ています。"
  • 香港が「萎縮社会」になりつつある…多くの日本人が知らない「衝撃実態」(阿古 智子) @gendai_biz

    11月23日、香港の活動家・周庭(アグネス・チョウ)、黄之鋒(ジョシュア・ウォン)、林朗彦(アイバン・ラム。周庭、黄之鋒らとともに政治団体「デモシスト」を率いていた人物)の裁判が行われ、3人とも保釈が認められず、即日収監となった。 昨年6月に逃亡犯条例改正案に反対するために行われた、湾仔の警察部を包囲する未許可のデモに参加し、デモ参加者を扇動した容疑で有罪との判断が示されたのだ。黄之鋒は、未許可のデモを組織した容疑でも起訴されている。未許可のデモへの参加に他人を扇動したと認定されれば、最高で5年の懲役刑が科される可能性がある。量刑は12月2日に下されるという。 周庭は今年8月にも逮捕されている。こちらは国家安全維持法違反の容疑だったが、彼女が自宅から連行される姿が報じられ、日では大きな話題となった。このときはすぐに保釈が認められ、警察による取り調べが続いている。それでは、なぜ今回は保釈

    香港が「萎縮社会」になりつつある…多くの日本人が知らない「衝撃実態」(阿古 智子) @gendai_biz
    bandeapart72
    bandeapart72 2020/11/24
    "香港浸会大学の教授は、「周庭は助けの必要な人を進んで支援しようとする人間で、事件の現場でも暴力を煽るようなことは全くしていない」"
  • オードリー・タン「強制のない社会、安心できる社会のために」(語り)オードリー・タン, 構成)クーリエ・ジャポン)

    オードリー・タン。 新型コロナウィルスが蔓延する台湾で、マスク在庫がリアルタイムで確認できるアプリ「マスクマップ」を開発し、その対応が絶賛されたことで名前を知った人も多いことだろう。 彼女(氏によれば「性別なし」なのだが、ここでは便宜的にそう呼ばせていただく)は2016年、35歳という若さで蔡英文政権に入閣、デジタル担当政務委員(大臣)に就任。 そんな彼女が語った、このデジタル時代に「自由になる」ということ、貴重なインタビューを『オードリー・タン 自由への手紙』よりお届け。第10回は「強制から自由になる」。>今までの連載はこちら! 強制から自由になる 「私は保守的アナキストです」 インタビューでこう話してから、それはどんなものなのか、しばしば質問を受けます。 一般に保守主義(コンサバティズム)は伝統や慣習や組織を守るものとされています。

    オードリー・タン「強制のない社会、安心できる社会のために」(語り)オードリー・タン, 構成)クーリエ・ジャポン)
    bandeapart72
    bandeapart72 2020/11/17
    "私が目指すのは、「強制から解放されたアナキズム」。居場所さえあれば、どんな変革も、強制や排除なしに起こせるはずです。"
  • 大阪都構想で“敵認定”された「大阪の公務員」、彼らが語った「やりきれぬ思い」(松本 創) @gendai_biz

    大阪都構想で“敵認定”された「大阪公務員」、彼らが語った「やりきれぬ思い」 維新は大阪を「利用」してきた たとえば住民投票へ向けて、情報が公正に伝えられていないこと。都構想を説明する広報紙や動画がメリットばかりに偏っていると外部有識者に指摘された際、副首都推進局の課長は「賛成に誘導するため」だと述べた。このことが報道されると、松井市長は「(自分たちは)昨年のダブル選挙で、都構想推進を掲げて市民から負託を受けた。その公約を実現するのが役所のミッションだ」と擁護した。行政の公平性を無視しても選挙の勝者に従え、と言っているようなものだ。 「メリットだけでなく、特別区の財政が厳しいことや住民サービスが低下する恐れもあるというデメリットも公平に伝えたうえで、市民に判断してもらうのが来のあり方でしょう。市の廃止というのは、単に市役所がなくなるとか、合区で住所が変わるということではない。自治権と財源

    大阪都構想で“敵認定”された「大阪の公務員」、彼らが語った「やりきれぬ思い」(松本 創) @gendai_biz
    bandeapart72
    bandeapart72 2020/11/01
    "…デメリットも公平に伝えたうえで、市民に判断してもらうのが本来のあり方でしょう…自治権と財源を失うことです。その重大性が理解されないまま可決されてしまったら……ちょっと自分の中で消化できない"
  • 竹中平蔵氏と中国・習近平政権、提唱する「経済政策」がこんなに似てきている(梶谷 懐) @gendai_biz

    竹中平蔵氏と中国・習近平政権、提唱する「経済政策」がこんなに似てきている 日中で共鳴する新自由主義の行方(3) あの竹中平蔵氏が、中国で大いに人気を集めているらしい。中国の人々はいったい竹中氏の何に惹かれ、彼から何を得ようとしているのか。神戸大学・梶谷懐教授による全3回のレポート。最終回となる今回は、竹中氏が提唱する経済政策と、習近平政権が目指す経済体制(「シーノミクス」と呼ばれる)に見られる類似、そして、日中で共振する「新自由主義」の動きについて解説する。 【第1回はこちら】 【第2回はこちら】 スーパーシティ構想と「シーノミクス」 連載第1回の冒頭で触れた日のスーパーシティ構想に関する批判としては、すでに紹介したように、中国のような政府に個人情報を管理された監視社会化が進む、というものがある。ただ、これは同構想への批判としてはやや的を外している。 むしろ「監視社会化」の問題については

    竹中平蔵氏と中国・習近平政権、提唱する「経済政策」がこんなに似てきている(梶谷 懐) @gendai_biz
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    bandeapart72 2020/10/18
    "竹中氏が中国のメディアに登場する際には、「日本は居心地が良すぎて(本当の)改革ができない」、というフレーズを繰り返し用いている"
  • 安倍長期政権を「担ぎ上げた」のは誰か? 「論壇」から読み解く(後藤 和智) @gendai_biz

    安倍政権を支えた「言論文化」 2020年8月28日、2012年12月に政権を民主党から奪還した自民党政権において、一貫して自民党の総裁、そして内閣総理大臣を務めた安倍晋三首相が辞任を表明しました。 安倍が首相を務めている間、雇用指標や株価などは上昇を続けましたが、他方で森友学園・加計学園問題に代表されるような身内への利益誘導や、「悪夢の(ような)民主党政権」を連呼することによって自分の正当性を担保するような姿勢、そして主要閣僚の、とりわけ「森友(モリ)・加計(カケ)」問題以降に顕在化した記者や市民を見下すような態度などが批判されてきました。 さらに言うと、安倍政権においては、稲田朋美が防衛大臣を辞任するきっかけとなった防衛省の日報問題や、厚生労働省における障碍者雇用の「水増し」問題、そして利益誘導が指摘されていた「桜を見る会」をめぐる公文書の取り扱いなどといった、政権運営の根に関わる問題

    安倍長期政権を「担ぎ上げた」のは誰か? 「論壇」から読み解く(後藤 和智) @gendai_biz
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    bandeapart72 2020/09/14
    "安倍晋三長期政権を支えた文化の背景には、「愚民論」「若者論」で斬り捨てることはできない、スノビズムに裏打ちされたエンターテインメントとしての「アンチレフト」文化の存在を無視することはできません"
  • 「現代の価値観で過去を裁くな」論のおかしさ〜BLM運動の「銅像破壊」を巡って(岩崎 稔) @gendai_biz

    Black Lives Matter運動のなかで、人種主義を唱えた歴史上の人物の銅像や記念碑などが破壊されることがあった。これに対して、日でもSNSなどで「現代の価値観で過去を裁くな」という発言が見られたが、こうした主張をどう考えればいいのか。東京外国語大学教授の岩崎稔氏が解説する。 銅像や記念碑に向けられた抗議 Black Lives Matter. 黒人の命も大切だ。こんな当たり前に見える要求が、コロナ禍で揺れる世界のなかで一大焦点となっている。しかしそれは「当たり前」などではなかった。ミネソタ州ミネアポリスでジョージ・フロイドさんが警官に首を8分間も押さえこまれて殺された事件は、いまも厳然と存在する人種差別の深い闇を照らしだした。 法や制度では形式的な平等を承認されているはずであるのに、実際には肌の色による差別が暮らしのさまざまな局面に根を張り、人生の可能性を執拗に塞(ふさ)ぎ続け

    「現代の価値観で過去を裁くな」論のおかしさ〜BLM運動の「銅像破壊」を巡って(岩崎 稔) @gendai_biz
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    bandeapart72 2020/09/06
    "近代資本主義にとっては、ある時期には大西洋を挟んだ奴隷貿易がその発展の重要な推進力となってきた。そうした植民地支配が「悪」として明確に語られるようになるのは、ようやく20世紀の後半になってからである"
  • 周庭さんら逮捕の不条理…私たちは「中国の暴挙」を許してはならない(五野井 郁夫) @gendai_biz

    そうであるがゆえに、中国北朝鮮やイランはネットを遮断するのだ。ソーシャルメディアを通じて思想が“感染”し、ネットを通じて人々が抵抗の知恵という武器を手にすることを知っているからである。 ちなみに筆者の各媒体での識者談話は過去に人民日報や環球時報といった中国の官製メディアで勝手に使用されていた。さらに、中国土から来日した社会科学者たちとリゾーム型の運動体について議論した内容をまとめた書籍もチェックされていた。思想の“感染”を軸にした「リーダー」の不在というポストモダンな運動形態を、北京の側も十分に理解しているのである。 勇気を持って「真なること」を語る これも繰り返しになるが、筆者が危惧するのは日や各国の報道が来「リーダー」なき運動のスポークスパーソンを誤って「リーダー」と名指すことこそが、中国政府が周庭氏に対して重罰を科す口実を与えてしまうリスクである。というのも、海外報道が「リー

    周庭さんら逮捕の不条理…私たちは「中国の暴挙」を許してはならない(五野井 郁夫) @gendai_biz
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    bandeapart72 2020/08/12
    " "感染"した人々は自らの頭で考え体制転換を行うようになる。たとえ自らの身体に危害が加えられるとしても、権力に挑み勇気をもって〈真なることを語ること〉をかつてミシェル・フーコーは「パレーシア」と呼んだ"
  • 教員も驚いた…今の大学生が「マルクスに共感」するようになっている(田上 孝一) @gendai_biz

    ところがいつの間にか、毎年のように見られたマルクスや社会主義への否定的な言辞が減り、憎悪や罵りの類はほとんど見られなくなってきたのである。 これは何よりも、時間の風化作用が大きいだろう。2000年前後の大学生にとっては、ベルリンの壁やソ連はまだかろうじて子どもの頃に体験した同時代的な現実だった。これが2010年も過ぎると、もう学生にとっては自分が生まれる前の、教科書で習う「歴史事件」に過ぎず、我々が子供心に心配した、いつか核ミサイルが降ってくるんじゃないかという冷戦時代の緊張感は、全くのお伽噺になってしまったのである。 こうしたいわば「幸せな無知」によって、かえって学生の心に余計なバイアスが持ち込まれずに、マルクスのテキストが他の哲学と並ぶ古典の一つとして現れるようになってきたということだろう。 勿論今の学生の中にも、マルクスを偏った「左翼イデオロギー」の首魁のように、思いっきり政治バイ

    教員も驚いた…今の大学生が「マルクスに共感」するようになっている(田上 孝一) @gendai_biz
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    bandeapart72 2020/07/05
    "…喜んでばかりもいられないところもある。マルクスが偏見のない学生にすんなり受け入れられ素直な同意の声が寄せられるということは、それだけマルクスが批判していた現実が残存しているということだからである"
  • 新型コロナより怖い…国民の不安に、政府の「予防政策」がつけ込むとき(西迫 大祐) @gendai_biz

    中世のペスト流行を見るような気持ち この数ヶ月のあいだ、私は不思議な感覚でいた。筆者は感染症予防の歴史を専門とする研究者だが、パソコンのモニターに映り日々更新されていく「新型コロナウイルス」がつくりだす光景は、まるで中世のペストの流行を見るかのようだったからだ。いくつか例を挙げよう。 とくに驚いたのはイタリアの大規模な地域封鎖と、日の「ダイヤモンド・プリンセス号」の隔離だ。こうした措置はもともとペスト対策としてつくられたもので、19世紀には使われなくなっていた。というのも19世紀に流行したコレラには封鎖や隔離が有効ではなかったし、それ以上に、人々の自由を制限しすぎて問題が大きいと考えられたからだった。今回は、19世紀に一度否定された方法が復活したというわけだ。 一方で、デマや人種差別が横行し、商品が買い占められるといった光景はパンデミックによく見られ、歴史にも容易に類例を見つけられる。

    新型コロナより怖い…国民の不安に、政府の「予防政策」がつけ込むとき(西迫 大祐) @gendai_biz
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    bandeapart72 2020/03/22
    "筆者は感染症予防の歴史を専門とする研究者だが、パソコンのモニターに映り日々更新されていく「新型コロナウイルス」がつくりだす光景は、まるで中世のペストの流行を見るかのようだったからだ。"
  • 安倍政権の問題が凝縮…突然の休校要請という「ヒドすぎる危機対応」(平河 エリ) @gendai_biz

    5つの問題点 「三つ子の魂百まで」という言葉がある。たしかに人間はそう簡単には変わらないものだ。普段はあまり冴えない人間が、危機になると突然豹変し、頼りがいのある存在になる……そんな「ドラえもん」の映画版でののび太くんや、スーパーマンのクラーク・ケントのようなケースは少ない。 それは政治も同じである。平時に対応がお粗末な政権に、危機管理は出来ない。これは自明のことだ。 今回、安倍晋三政権のコロナウイルスに対する対応を巡っては、様々な批判が寄せられている。とりわけ、クルーズ船における対応、また、あまりに唐突に発表された「休校要請」については、国民から怒りが噴出した。

    安倍政権の問題が凝縮…突然の休校要請という「ヒドすぎる危機対応」(平河 エリ) @gendai_biz
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    bandeapart72 2020/02/29
    "1.非常時におけるリーダーシップと発信能力の欠如 2.専門知の軽視 3.責任を取らない姿勢 4.生活感覚の国民との乖離、古い家族観への妄執 5.根本的な危機感の欠如"
  • 韓国・日本の10代が使ってる「日韓ミックス言語」を知ってますか(稲川 右樹) @gendai_biz

    さらに、韓国からの訪日客が増えたことで街角で韓国語を耳にすることも多くなった。駅や観光地の案内表示にアルファベットや漢字に混じってハングルが表記されているのもすっかり日常の光景だ。韓国語は日人にとってもはや謎の言語ではなく、すぐ隣にある身近な言語になったのである。 それと呼応するように韓国語学習者の数は激増している。全国の紀伊國屋書店で、2019年度の英語を除いた外国語学習書の売り上げランキングを見ると、韓国語が堂々の1位であり、しかも2位の中国語の倍以上売れているというから驚きだ。 特に若い世代の間の韓国語熱の高まりには目を見張るものがあり、2019年には韓国語能力試験(TOPIK)の日における受験者のうち10代が占める割合が30%を占めた。10年前には1%に満たなかったことを考えると信じられないような現象だ。私の勤務校でも韓国語専攻希望の学生数は年々増加傾向にある。 実は昔から日

    韓国・日本の10代が使ってる「日韓ミックス言語」を知ってますか(稲川 右樹) @gendai_biz
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    bandeapart72 2020/02/16
    "特に私が注目しているのは「やばいンデ」の登場である。これは「うれしいンデ」「さむいンデ」など、日本語のあらゆる形容詞に応用可能であり、単なる語彙の借用の範疇を超えて文法化している点が興味深い。"
  • 「左翼/右翼」の意味をはじめて知った学生と考える「政治意識」のこと(西山 雄二) @gendai_biz

    「中立でありたい」という欲望 「右翼/左翼」の回では、フランスの歴史や現在の世界的な右傾化とともに、右/左の定義や解釈を考える。フランス革命時に国民議会では王党派・中間派(フイヤン派)・急進派(ジャコバン派)の対立があり、その座席から右翼と左翼の呼称が生まれた。保守派は歴史的に継承されてきた伝統や秩序を保守し、自分たちの民族が培ってきた歴史への敬意を大切にする。 これに対して、革新派は人間の理性に基づいて行動し、理不尽な支配や抑圧など、政治や経済の仕組みは人間の手で作り変えることができると考える。さしあたり、右翼/左翼をこう素朴に表現することができるだろう。 ただ、近代の歴史を通じて、右/左の区別は錯綜しており、むしろ両者の性質が複雑に絡み合っていることが多い。時代や論点によって、右/左の内実や立場は変化するので、単純な線引きは難しい。 この授業に対する、学生たちの反応は冒頭で紹介した通り

    「左翼/右翼」の意味をはじめて知った学生と考える「政治意識」のこと(西山 雄二) @gendai_biz
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    bandeapart72 2020/02/13
    "多くの学生らは自分が右寄りでもなく、左寄りでもなく、中立だと信じているし、中立でありたいと思っている。だが、純粋な中立などありえず、論点や状況にしたがって、私たちは右か左に向いている。"
  • ギグ・エコノミー礼賛の裏で「自由な自営業者」を襲う貧困と家族の崩壊(河野 真太郎) @gendai_biz

    ラヴァティ氏が続ける。 「たとえば数週間前、1100人の活動家たちを集めたこの作品の上映会がパリでありました。集まったのは、ホテルの客室係、清掃係、宅配運転手、郵便配達人など、あらゆる種類の労働者たちです。その人たちは『これはまさに我々の生活だ』と言いました。彼ら・彼女らは不平等、尊厳と権利の剥奪に怒り狂ったのです。その労働者たちはストライキを組織して、さまざまな違う会社に対して抗議運動を行っているのです。 アビーが電話で言ったように『よくもこんなことができたものだな?』という大きな疑問を発すること、そこに希望があると思います。現在は、これまでになかったようなとてつもない不平等が存在します。そしてその中で、人びとの恐れや不安をポピュリズム的な指導者たちが利用している」 『家族を想うとき』という、現実に対して忠実で(truthfulという英語で、これをラヴァティ氏は多用する)、それゆえに希望

    ギグ・エコノミー礼賛の裏で「自由な自営業者」を襲う貧困と家族の崩壊(河野 真太郎) @gendai_biz
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    bandeapart72 2019/12/27
    "希望の余地を残さない物語。それを作りながらも、ラヴァティ氏は確たる希望への信念を抱いていることを感じた。経験豊かなイギリスの左派に共通した態度である。"
  • 「私には家族の物語がない」フィンランド34歳女性首相、驚きの人生(岩竹 美加子) @gendai_biz

    現職として「世界最年少首相」が誕生 2019年12月10日、フィンランドで34歳の女性首相が誕生した。 新首相のサンナ・マリンは、現職として世界最年少の首相である。 マリンは、5つの政党から成る連立内閣の第一党、社会民主党の党首でもある。5つの政党(社会民主党、左翼同盟、中央党、緑の党、スウェーデン人民党)の党首は全員女性で、年齢は32歳と34歳が2人、55歳が1人(註 スウェーデン人民党は、スウェーデン語を母語とする少数派フィンランド人の党)。この内閣を形成するのは、女性12人、男性7人の大臣である。 若い女性の首相であることに加えて異色なのは、マリンが、母とその同性パートナーのレインボーファミリーで育ったことだ。7色のレインボーは、LGBT(レスビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスセクシュアル)のシンボルカラー。フィンランドでは、LGBTの家族、特にレスビアンとゲイの家族は、レイン

    「私には家族の物語がない」フィンランド34歳女性首相、驚きの人生(岩竹 美加子) @gendai_biz
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    bandeapart72 2019/12/22
    "「私には家族の物語がない。祖父母、父母、自分と続く世代の繋がりがなくて、断ち切られたようにこの世に生まれてきた」とマリンは言う"
  • 「不自由な自営業者」たちが追い込まれる貧困の泥沼…これは日本の未来か(望月 優大) @gendai_biz

    「ギグ」とは何か 「ギグエコノミー」というバズワードが流通し始めてからそれなりの時間がたつ。ウーバーのドライバーなど、新しいプラットフォームの出現とともに語られることも多いこの言葉だが、「ギグ」には元々「単発の仕事」や「日雇い」という意味があり、そのカバーしうる範囲はさらに広大である。 例えば、『ギグ・エコノミー』(2017)の著者ダイアン・マルケイ(MBAで「ギグエコノミーの講座」を開講とのこと)はこう記している。 「現代社会の働き方を、終身雇用の正社員から無職までずらりと並べたとしよう。ギグ・エコノミーとは、そのふたつに挟まれたさまざまな労働形態を幅広く含む概念である。コンサルティングや業務請負、パートやアルバイト、派遣労働、フリーランス、自営業、副業のほか(略)オンラインプラットフォームを介したオンデマンド労働などが当てはまる。」 マルケイのこの記述に従えば、「ギグ」とは「終身雇用の

    「不自由な自営業者」たちが追い込まれる貧困の泥沼…これは日本の未来か(望月 優大) @gendai_biz
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    bandeapart72 2019/12/14
    "あらゆる自己責任型の規範は、この世の不幸と悲惨をゲームではなくプレイヤーに帰責する。あなたは自由なのだから、あなたの責任なのだ。"
  • 〈税金逃れ〉の衝撃!富める者ほど払わない。そのツケ、払うのはあなたです(深見 浩一郎)

    〈税金逃れ〉の衝撃!富める者ほど払わない。そのツケ、払うのはあなたです 【前書き公開】深見浩一郎=著『〈税金逃れ〉の衝撃』 「無国籍」企業 多国籍企業とは、世界を市場とする企業のことである。かつてはソニーがその代表格だったが、今はAppleを思い浮かべればいい。ソニーとAppleが違うところは、ソニーは需要地に進出して製品を現地生産していたが、Appleは世界を見渡して事業の最適な拠点配置を行っている点にある。 多国籍企業の事業の最適化行動では、税金も、コストの一つとして最適化される。ビジネスは利益の最大化を目標とするから、コストの一つである税金には最小化が求められる。多国籍企業は、グローバルな観点で租税の最小化に向けた、事業最適化のためのシステムの構築をすでに終えている。 多国籍企業の国際的な租税回避を考えるときには、「グローバル化」と「国際化」とは違うという認識も必要だ。「国際化」した

    〈税金逃れ〉の衝撃!富める者ほど払わない。そのツケ、払うのはあなたです(深見 浩一郎)
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    bandeapart72 2019/11/23
    "「逃散」とは、重い年貢に嫌気が差した農民が一族郎党こぞって故郷を捨て、流民となることを言った。しかし、今や国を出てゆくのは貧しい農民ではなく、金持ちの商人とその一族という構図になりつつある。"
  • 萩生田大臣「身の丈」発言を聞いて「教育格差」の研究者が考えたこと(松岡 亮二) @gendai_biz

    萩生田大臣「身の丈」発言を聞いて「教育格差」の研究者が考えたこと 大学入試改革が、格差を拡大する可能性 「身の丈」発言と謝罪 萩生田光一文部科学大臣の「身の丈」発言に注目が集まっています。 発言があったのは生放送のBSテレビ討論番組。2020年度実施の大学入学共通テストの概要が紹介され、新しく導入される民間英語試験によって受験生の間に「格差」が生じるリスクが取り上げられました。 シンプルに言えば、費用の異なる民間英語試験を2回まで受けることが可能という制度設計や、試験会場が満遍なく準備されていない状況が「不公平」を生むという指摘です。経済的に恵まれていない家庭では試験の受けられる回数も減るだろうし、試験会場から遠方の地域に住む受験生は試験を受けづらいというわけです(交通費の負担も大きくなります)。大臣はこう反論しました。 「そういう議論もね、正直あります。ありますけれど、じゃあそれ言ったら

    萩生田大臣「身の丈」発言を聞いて「教育格差」の研究者が考えたこと(松岡 亮二) @gendai_biz
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    bandeapart72 2019/11/03
    "社会全体の中で自分がどのような「生まれ」なのかを自覚していないと、「生まれ」によって人生の難易度が大きく違うことを想像することすら難しく、教育格差は乗り越えられる程度のものだ、と考えてしまう"
  • 「ホームレスは臭いから排除」と言う人が抱えている「強烈な不安」(小川 芳範) @gendai_biz

    東日に甚大な被害をもたらした台風19号が接近していた10月12日の午後、台東区の自主避難所で路上生活者が区職員によって受け入れを拒否されました。 この事件をめぐっては、国会で安倍晋三首相が対応の不適切さを(間接的に)認め、その後台東区長が区議会で謝罪と対応の改善についての答弁を行うなど、世間の注目が集まりました。 この事件について最初に知ったとき、私は驚きと憤りの感情を覚えましたが、すぐに、でも待てよ、考えてみれば、「例のやり方」ではないかという既視感めいた感覚も覚えました。 「住所はどこですか」という巧妙な問い 私は都内の支援団体で生活困窮者への支援活動に携わっていて、ホームレス状態にある方の生活保護利用申請に同行することがよくあります。 申請はたいてい区役所内の生活福祉課などと呼ばれる課の窓口や相談室で、相談員による聞き取りなどを経て行われるのですが、それに先だって受付で相談を申し込

    「ホームレスは臭いから排除」と言う人が抱えている「強烈な不安」(小川 芳範) @gendai_biz
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    bandeapart72 2019/11/03
    "住まいの有無を除けば、「彼ら」と「私たち」のあいだには何の違いもないのです。彼らが臭いのだとすれば、それは彼らが住まいをもたないからです。"
  • 「本当に怖い、でも戦い続ける」普通の香港市民が抱く、心震える思い(ふるまい よしこ) @gendai_biz

    半数以上の市民が「警察への信頼ゼロ」 10月23日、香港政府はやっと最高議決機関である立法会で「逃亡犯条例」改定案を正式に撤回することを宣言した。6月9日に100万人の反対デモが起こってから4ヶ月以上かけての撤回である。 しかし犠牲は大きく、また今後も事態が容易に収集するとは思えない。9月に林鄭月娥・行政長官が撤回することを発表した後も抗議デモの勢いは衰えておらず、今月1日の国慶節(中国建国記念日)にはとうとうデモ隊が警察に拳銃で胸を射抜かれるという事態も起こった。 10月15日、香港紙「明報」が最新の世論調査の結果を発表した。それによると、市民の警察への信頼度を「ゼロ」と答えた人がなんと過半数の51.5%を占め、「どちらでもない」が7.5%、そして「10点満点」と警察を評価する人が9.3%。「ゼロ」とは言わないまでも信頼感が低いとした回答者を含めると、市民の7割以上が警察に不信感を抱いて

    「本当に怖い、でも戦い続ける」普通の香港市民が抱く、心震える思い(ふるまい よしこ) @gendai_biz
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    bandeapart72 2019/10/30
    "この事態はしばらく続くはずだから。すぐに解決して終わることではないから、すでにわたしたちはこのために長期的な心の準備段階に入っています。"