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ブックマーク / booklog.kinokuniya.co.jp (7)

  • 『この国の経済常識はウソばかり』トラスト立木(洋泉社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「現実の直視するために、いったん経済常識を捨てて、書を読むべし」 アメリカ発の金融危機がすさまじいスピードで拡大しています。 「金融危機が加速している」と書いてもなんのことやら分かりません。 「アメリカ発の金融危機の影響でアイスランド経済が破綻した」 これでもぴんと来ません。なんのこっちゃ、です。 「アメリカ発の金融危機の影響で、アイスランドの主要な銀行が機能停止になり、預金を引き出すことができなくなった。国民は困っている」 ここまで書いてやっと「たいへんなことが起きた!」と理解できます。 このように、私は経済オンチ、です。 しかし、私は経済オンチなのでしょうか? 字面だけでは日経済新聞を読む力はありますし、ニュース番組も理解できます。ところが、いま、日経済に進行している経済の変化ははげしい。しかも、わかりにくいのです。 そのわかりにくい経済を、明快に解き明かす

    『この国の経済常識はウソばかり』トラスト立木(洋泉社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
  • ジャーナリスト・石井政之の書評ブログ : 『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか?-アウトサイダーの時代』城繁幸(ちくま新書)

    →紀伊國屋書店で購入 「「アウトサイダーの時代」の開幕を告げる、元気のでる新書」 あの富士通の人事担当者として、成果主義の実態を暴露した「内側から見た富士通「成果主義」の崩壊」の著者、城繁幸氏の新刊だ。これは読むべきだ。売れている。新書のベストセラーランキングで上位にい込んでいる。このが売れていることは、自分のことのようにうれしい。 なぜなら、私もまたこので紹介されたアウトサイダーたちの生き方に共感するからだ。 アウトサイダーが増えるほど、日は面白くなる、エキサイティングな国になると信じているからだ。 私もまたアウトサイダーのひとりであるという自負があるからだ。 書で書かれていることは、この日のくそったれ会社から決別したいと願う全ての人々の夢だからだ。 斬新な企画を上司に提案しても却下される。社内の人事は、結局、上司の人気投票できまっていく。高齢幹部たちは高給をとれるのに、中間

    ジャーナリスト・石井政之の書評ブログ : 『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか?-アウトサイダーの時代』城繁幸(ちくま新書)
  • 『医師アタマ――医師と患者はなぜすれ違うのか?』尾藤誠司編(医学書院) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「これからの「医師」像はどこへ?」 何度見ても可笑しい駄洒落のようなタイトルと、非常に重く大きな問題をストレートに表したサブタイトルとのコントラストが印象的です。このは、プライマリ・ケアやへき地医療を経験した医師、そして医療倫理研究者などが執筆陣となり、患者-医療者間のコミュニケーションに関する文章を集めています。そのねらいは、患者-医師間のコミュニケーションの問題を考えていくにあたって、まずは、しばしば医師自身が自覚せずに凝り固まっている認識や思考のあり方(「医師アタマ」)を解剖してみよう、という点にあります。文献註とリストが付けられており、論文の体裁を整えていますが、文体はむしろエッセーに含まれる、悩みや迷いも率直に語るようなものです。 興味深い例の一つとして、医師の「引き算」思考を取り上げてみます(『医師アタマ』、62~69ページ)。ここでいう「引き算」とは、

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  • 『桜の森の満開の下』坂口安吾(講談社文芸文庫) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

  • 『死刑』森達也(朝日出版社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「死刑を語るさまざまな声の記述」 これまで死刑についてまともに考えたことはなかった。書を読み終えたいまはちがう。さまざまな想念が頭を過る。「死刑をめぐる三年間のロードムービー」と帯にある。死刑という言葉の重さと、ロードムービーのほのぼのした雰囲気は一見そぐわない。著書もその「軽薄さ」は認めている。それでもなお、こういうがあってもいいのではないかと思った。 死刑に関する法律や歴史をおさえつつ、死刑犯のケース、冤罪の問題、犯罪被害者の感情、死刑廃止運動の活動家、死刑囚の弁護人などを取材していく。多くの人が登場する。それぞれが肉声を発している印象がある。 著者の考えも述べられているが、素材のインパクトが大きい。もちろん著者によってセレクトされ、加工を経た素材であり、インターネット上の情報を切り張りしたものとはちがうが、それらを構成して結論を導き出すより、不可視の世界と社

    『死刑』森達也(朝日出版社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
  • 『トヨタの闇』渡邉正裕・林克明(ビジネス社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「全日国民必読の書である」 トヨタという自動車メーカーの「闇」にスポットをあてたノンフィクションである。 世界一の自動車メーカーに成長したトヨタ。 成功した会社として、その社風をたたえる書籍が無数に出版されるトヨタ。 その闇にスポットをあてた書籍は、数えるほどしかなかった。 トヨタ批判の完全なる不在。 国策企業トヨタを批判的に検証できない日のジャーナリズムの足腰の弱さは公然たる秘密だ。 トヨタをジャーナリズムの対象として取り上げた、その数少ないノンフィクション作品のなかで、いまも読み継がれているのは鎌田慧の『自動車絶望工場』だろう。 この作品にしても、ノンフィクションという出版業界では「売れない」ことが常識になった領域に興味をもっている人間、大企業の労働問題に取り組んでいる関係者くらいしかひもとくことはない「古典」になってしまった、と言ってよい。 私はいまこの原稿

    『トヨタの闇』渡邉正裕・林克明(ビジネス社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
  • 『崩壊する新聞』黒藪哲哉(花伝社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 「新聞販売店からみえる、新聞ビジネスの闇」 前回は『トヨタの闇』を取り上げた。今回は「新聞の闇」を取り上げる。 著者の黒藪哲哉氏は、フリーランスジャーナリスト。私もたびたび寄稿してきたニュースサイト、MyNewsJapanの常連寄稿者のひとり。新聞業界、とくに新聞販売の問題点を取り上げるインターネットサイト「新聞販売黒書」を主宰している。「新聞販売黒書」の黒は、自身の姓である黒藪とリンクしているのだろう。 日における新聞発行部数は、他国と比較すると突出して多い。 2006月の段階におけるABC部数は 読売新聞:999万部 朝日新聞:813万部 毎日新聞:399万部 日経済新聞:286万部 産経新聞:216万部 これに対して、2006年頃、外国の新聞では USAトゥデー:227万部 ニューヨークタイムズ:114万部 ル・モンド:35万部。 となる。日の新聞の発行部

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