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ブックマーク / gdr.jagda.or.jp (10)

  • グラフィックデザインとオンライン・アーカイブ|ARTICLES|The Graphic Design Review

    デジタル情報によるデータベースはコンピュータの黎明期から構想されてきた。現代では演算能力の向上やネットワーク環境の発達を背景に、世界各地にさまざまなテーマのオンライン・アーカイブが構築、公開されている。 グラフィックデザインやタイポグラフィも例外ではない。とくに2010年代以降は20世紀のグラフィックデザインに対する歴史的な関心の高まりを受け、多種多彩なイメージアーカイブが構築されている。 そこで記事では筆者の独断に基づいてデザイナーや学生に向け、グラフィックデザイン関係のオンライン・アーカイブを、古き良きインターネットの伝統であるリンク集というかたちで紹介していきたい。 グラフィックデザインのアーカイブは対象とするリソースの蓄積や環境という側面から、アメリカやヨーロッパの団体、機関による取り組みが先行してきた。しかし、2010年代以降には、個人や任意団体によるインディペンデントなアーカ

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  • 書体は作者の罪を背負うか|ARTICLES|The Graphic Design Review

    20世紀末に発表された評伝によって近代デザイン史、タイポグラフィ史における重要人物のひとり、エリック・ギルの「不都合な真実」が明らかになった。以来、ギルの業績やその書体の運用をめぐって、さまざまな議論が交わされている。作者とその制作物は切り離して考えられるのか、否か。国際的に活躍する書体デザイナーが考える。 バナー画像:エリック・ギル、1908-9年頃(出典:Fiona MacCarthy, Eric Gill: Lover’s Quest for Art and God, 1989) 日およびタイポグラフィの世界でエリック・ギル(図1)といえばエドワード・ジョンストンの弟子、そしてGill SansやJoanna、Perpetuaなど名作とされる書体の作者として有名だ。特に人気のGill Sans(図2)は、ジャンルとしてはヒューマニストサンセリフまたはジオメトリック(幾何学的)サンセ

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  • ステレオタイプ・タイプフェイス:ジャパニーズスタイル書体をめぐって|ARTICLES|The Graphic Design Review

    文化を「フジヤマ、ゲイシャ」のようなステレオタイプなイメージで視覚化する習慣は、グローバル化が進んだいまなお根深い。また、これらの図像とともに用いられる独特のディスプレイ書体は、日や他のアジア諸国の料理や物産を扱う店の看板やエンタテインメントの現場で、オリエンタリズムを表象する記号として運用され続けている。ステレオタイプな文化イメージの再生産を行う、この系統の書体の起源とは? オリエンタリズムと書体 海外で「日」を視覚的に表現する際、登場率がもっとも高いモチーフはいまだに富士山と芸妓ではないだろうか。近年では漫画がその一要素に加わったが、こういった視覚表象をデザインに用いることで「日」を表現する方法は、常にオリエンタリズムと切り離せない。日の浮世絵・工芸が19世紀の西洋近代美術に与えた影響を専門にするドイツのクラウディア・デランク(Claudia Delank)は、これを「フジ

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  • 仲條正義という方法 (前編)|ARTICLES|The Graphic Design Review

    1990年代以降、日でもっとも影響力を持ったグラフィックデザイナーは誰かと問われたら、仲條正義(1933-)の名を挙げる人は多いだろう。すでに長いキャリアを積んできた仲條だが、90年代以降、あらためて同時代的な評価を高めていった。2000年代に流行した日のグラフィック、その主要モードのひとつは、間違いなく仲條の仕事を源流としている。しかし仲條の仕事の気風や感覚について書かれることはあっても、そのデザインについて具体的に分析されることはあまりなかった。長い間その刊行が予告されていた仲條正義の決定的作品集『仲條』がついに刊行されたことを受け、同書を素材として仲條デザインの性質や特徴について考える。 『仲條』を読む 仲條正義の集大成となる作品集『仲條』がADPより2021年2月に刊行された。640ページに及ぶ内容はほぼ作品図版のみで、10年ごとに挿入される簡易な年譜、最後にまとめられた図版ク

    仲條正義という方法 (前編)|ARTICLES|The Graphic Design Review
  • エクスペリメンタル・ジェットセットとのインタビュー(2005年、再録)|ARTICLES|The Graphic Design Review

    エクスペリメンタル・ジェットセット(以下、EJ)は、1997年にオランダで結成されて以来、現代オランダを代表するデザインチームとして国際的に活動し、影響を与えてきた……というのは、よくある紹介文だ。EJといえばただちにHelveticaを全面的に使ったタイポグラフィックなデザインが思い浮かぶ人は多い。EJのデザインは一種の「オルタナティブ」的な身振りの規範となり、2010年代のアート、カルチャー系で同系統のデザインが普及する呼び水ともなった。しかし、EJの活動の強度はモダニズムやグラフィックデザイン史への強い批評的意識から立ち上がっている。 そこで今回は、かれらの考え方の文脈がコンパクトにまとまっているインタビューをお届けしたい。インタビューは評論シリーズ「Documents of Contemporary Art」の1冊、批評家アレックス・コールズが編集した『デザインとアート(Desi

    エクスペリメンタル・ジェットセットとのインタビュー(2005年、再録)|ARTICLES|The Graphic Design Review
  • ハンス・グレメン『American Origami』|ARTICLES|The Graphic Design Review

    ハンス・グレメンはオランダ・アムステルダムを拠点とし、独立系出版社Fw:Booksを主宰するデザイナーだ。彼のブックデザインは、得てして「実験的」と評される。規格外の印刷・製方法を積極的に取り入れるからだ。実際のを手にしたことがある人は、その「モノとしての」の説得力を知っているだろう。 Fw:Books以外のも多く手がけるハンスは、新型コロナウイルス感染症の影響でリモートワークが提唱されるずっと前から、数々の国外のアーティストや出版社と遠隔で仕事をしている。ほぼオンラインのみのコミュニケーションで、の物質性を生かしたデザインを提案し、クライアントを納得させてきたのだ。ここでは、アメリカをベースとする写真家のアンドレス・ゴンザレスの写真集『American Origami』を例に、リモートでの作りについて彼に話を聞いた。 『American Origami』は、1999年に起きた

    ハンス・グレメン『American Origami』|ARTICLES|The Graphic Design Review
    batta
    batta 2020/08/22
  • #COMBATCOVID|ARTICLES|The Graphic Design Review

    出版の自由に関するフランスの新しい法律は、1881年、多くの検閲規制を解き、聖堂、投票所、公的告知板以外でのポスター掲示の自由を認可した。この新法はポスター産業にかかわるデザイナー、印刷業者、そして「掲示職人」の急激な発展をもたらした。通りは、もっとも貧困な労働者さえも図像と色彩によって一変した状況を理解できるような、国民のアートギャラリーになった。(フィリップ・B・メッグズ『グラフィックデザイン全史』 ポスター掲示の自由を得て、一気にパリの街が華やかになったことを思わせてくれる印象的な一節だ。背景には多色刷りリトグラフの充実があった。 ヨーロッパを旅したことがある人なら、街角の壁に幾重にも貼られ、そして何度も剥がされた痕のあるポスターを見たことがあるだろう。掲示の自由が制限されている街でもポスターを貼っていい壁があり、劇場のポスターやショップの広告、ライブの告知など、次々と重ねて貼られ/

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  • 未来づくり:倹約、オンラインデート、そして少しの雨|ARTICLES|The Graphic Design Review

    これまでの人類の歴史において、現在ほど書体デザインが盛んになった時代はない。オンライン上の流通チャンネルやコミュニティの発展、高機能なデザインツールや参考資料の普及などを背景に、インディペンデントな書体デザイナーとファウンドリーが爆発的な増加を見せた。無限に広がるフォントの多様化と細分化が人々を迷わせる一方、Future Fontsは従来とはまったく違う発想で書体設計の場そのものをデザインして注目を集めている。開発途中のフォントをユーザーに提供するというFuture Fontsの仕組みと設立の経緯に迫った。 書体のライセンスを取得するのはたいていの場合、あるプロジェクトの中で用いる書体を検討することから始まる。というのは、ある程度の経済的な投資が必要になるからだ。これはグラフィックデザイナーにとってはよくある考え方だろう。 書体デザインはたいていの場合、いくつかのアイデアと、その書体デザイ

    未来づくり:倹約、オンラインデート、そして少しの雨|ARTICLES|The Graphic Design Review
    batta
    batta 2020/05/15
  • NYタイムスにみるニュースグラフィックスの10年|ARTICLES|The Graphic Design Review

    2017年に37歳の若さでニューヨークタイムス(以下NYT)の発行人に就任したアーサー・グレッグ・サルツバーガー氏は、「NYTはデジタル展開をする新聞社なのか、新聞も出すデジタルメディアなのか」という質問にこう答えている。 すでに後者になったのだと思います。我々の取り組んだ重要な成果はまずデジタルで発表され、追って新聞でも掲載されます。オンラインの音声番組であるポッドキャストやVR(仮想現実)、動きのあるグラフィックなどに力を入れていますが、これらは紙媒体では展開できません。(朝日新聞デジタル『民主主義と新聞、NYタイムズ発行人が語る「危険な力」』2018年10月12日配信) この若きリーダーの言葉を待つまでもなく、この10年にニュースメディアに起った変化は著しい。ニュースはデジタルメディアでいち早く配信されるだけでなく、世界の新聞各社はその特質を充分に利用した記事の作成に力を注いできた。

    NYタイムスにみるニュースグラフィックスの10年|ARTICLES|The Graphic Design Review
  • Karel Martens ”Re-Printed Matter“|ARTICLES|The Graphic Design Review

    昨年カレル・マルテンスの『Re-Printed Matter』の第四版が出版された。グラフィックデザイナーの作品集としては異例のロングセラーである。 このには、版を重ねるごとにページ数が増え造が変わっていく楽しみがある。出版したのは、グラフィックデザイナーであるロジャー・ウィレムスが主催するRoma Publications(オランダ・アムステルダム、以下Roma)。ロジャーは90年代半ばカレルのアシスタントとして働いており、このの誕生にも立ち合っている。『Re-Printed Matter』の歴史とともに、そんな二人の歩みについても振り返りたいと思う。 前身である『Printed Matter』は、1996年、カレルのA.H.ハイネケン芸術賞受賞記念としてHyphen Press(イギリス・ロンドン)から出版された。カレルはそれまで文庫の表紙やテレフォンカード、切手といったオラン

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