●全国で唯一、早期健全化団体の原発立地自治体 財政悪化を警告するイエローカードといえる「早期健全化団体」に、双葉町が今月認定された。全国で21市町村あるが、原子力発電所のある自治体は双葉町だけ。原発マネーと呼ばれる豊かな税収と交付金に恵まれたはずの町が、なぜこうなったのか。(中川透) ●90年代の「借金」が圧迫 「町の財政健全化に向け、県はどう支援していくのか」 「二人の職員を派遣しており、早期健全化に向け、できる限りの支援をしていく」 双葉町の財政問題は6日の県議会一般質問でもとりあげられた。県内唯一で初の早期健全化団体だけに、県も町の再建を全面支援する姿勢だ。 悪化の要因は、90年代に公共下水道や保健福祉施設を整備した際に多額の借金をしたことだ。96年度46億円だった町の歳出は、97年度58億円、98年度83億円に拡大。歳入を増やすため、地方債発行は96年度4億