同志社大学の敷地内に交番が設置された。2013年4月17日付の共同通信が「キャンパスに交番、全国初 同志社大、『時代変わった』」という記事を配信している。「全国初」ということは、これまで全国の大学の敷地内には交番がなかったということだ。では、なぜ交番がなかったのか。 その問いについて考える前に、記事の内容を見ておこう。「同志社大の烏丸キャンパス(京都市上京区)の道路に面した敷地内の一角に京都府警上京署の上御霊前交番が完成し17日、落成式が開かれた」。老朽化が進んだ近所の交番について、「地元自治会や府警がキャンバス一角への移転を求め、同大が用地を無償貸与」したのだと言う。 さて、大学に交番がなかった理由は何か。それは、広義の「学問の自由」(日本国憲法第23条)、すなわち大学の自治や教えることの自由などを含めた学問の自由と、国家権力の象徴としての警察とが、なじまないからである。なじまない理由は