東京都の金町浄水場の水道水から、乳児の摂取基準を上回る放射性ヨウ素が検出された。 なぜ福島第一原発から約200キロ・メートル離れた水道で検出されたのか、どのように対処したらよいのか、専門家に聞いた。 東京で検出された理由について、専門家は、風向きと降雨の2点を指摘する。 福島県から東京都にいたる広い地域ではここ数日、南向きの風が吹いた。21日深夜から22日朝にかけては、関東地方の広い範囲で雨が降った。 国立環境研究所広域大気モデリング研究室の大原利真室長は、福島第一原発から放出された放射性ヨウ素131が風で運ばれ、金町浄水場やその取水域の江戸川周辺に、雨とともに降下した可能性が高いと推測する。大原室長は「福島から東京まではかなり離れており、放射性ヨウ素は拡散して、広い範囲に降下しているはずだ」という。真木太一・筑波大学客員教授も「南向きに吹く風で多くの放射性物質が飛来し、雨とともに水源に入