阿蘇・草千里ケ浜、約50年ぶり野焼き [熊本県] 2016年02月27日 19時37分 半世紀ぶりに火が入り、枯れ野が燃え上がる草千里ケ浜=27日午後1時半 写真を見る 熊本県阿蘇地方の草原景観を象徴する阿蘇山上の草千里ケ浜で27日、約半世紀ぶりに野焼きが行われた。阿蘇の「世界文化遺産」登録実現を目指す熊本県が、草原と景観の保全を目的に牧野組合などと実行委員会を設け、実施した。 火山の火口である草千里ケ浜は全面を草が覆い、放牧牛が草をはむ光景は観光客を喜ばせてきた。しかし家畜伝染病の発生を警戒した農家が放牧をやめ、野焼きも絶えて管理が行き届かなかったことから、一部でやぶ化が進んでいる。 この日、大勢の観光客が見守る中、牧野組合の手で火が入った。野火は風にあおられ、らくだ色の枯れ野を約1時間半で焼き尽くした。焼かれて黒い大地になった草千里ケ浜は、やがて若草がもえ出て、「国の名勝」としての