菅氏は十三日の閣僚懇談会で、政府の緊急雇用対策本部の初会合を十六日に開き、二十六日召集予定の臨時国会前に緊急対策をまとめる方針を示した。ハローワークで失業者に住居をあっせんし、生活保護申請も受け付ける「ワンストップサービス」などに、湯浅氏の経験を生かす考えだ。
宿泊場所の使用期限のため、日本青年館へ移動する「年越し派遣村」の失業者たち=12日午後、東京都新宿区(矢島康弘撮影)(写真:産経新聞) 年末から年始にかけて、多くのメディアに登場した「年越し派遣村」。どのような人たちが運営し、どんな成果があったのかを検証する。 (敬称略) ■NPOや労組が基盤 村の設立に携わったのはNPOや労働組合など約20団体。村長に選ばれたのがNPO法人「自立生活サポートセンターもやい」の事務局長の湯浅誠だ。 昭和44年生まれの湯浅は日本政治思想史を専攻し、東京大学大学院まで進学した経歴を持つ。友人に誘われて野宿者の炊き出しにかかわったことから、貧困問題を意識。「もやい」を立ち上げ、困窮者の生活支援をしている。講演料や本の印税が主収入という。 村の立ち上げについて湯浅は「同様の問題意識を持つ人たちと昨年暮れに、東京・飯田橋の居酒屋で飲んでいて、話が決まっ
今まで本ブログで何回も取り上げてきた「リベサヨ」問題を、「世に倦む日々」という真正左翼系ブログが取り上げています。言ってることはおおむね同感なので、引用しておきます。 http://critic5.exblog.jp/9698003/#9698003_1 >10年前、現実の経済危機に対する感性と認識において、右側の方が状況を鋭く受け止め、問題の捕捉が正確であり、対応策においても社会科学的な説得力が旺盛だった。左側には危機に対して社会科学的に対応する論壇がなく、それを期待されたアカデミーは、米国資本による日本侵略にも無頓着で不感症であり、全く関心を払っていなかった。左側(岩波系)のアカデミーは何をしていたかと言うと、脱構築主義の神への奉仕に夢中であり、毎日毎日、「反近代」と「反国民」の経文を唱え、近代主義と国民主義を撲滅するために、死んだばかりの大塚久雄と丸山真男に唾を吐き石を投げていた。彼
北海道大学の宮本太郎先生より、新著『福祉政治-日本の生活保障とデモクラシー』を御贈呈いただきました。ありがとうございます。 http://www.yuhikaku.co.jp/bookhtml/comesoon/00008.html 内容は、 >福祉国家のあり方が問い直される中で,社会保障や福祉が政治的争点の中心にせりあがってきている。福祉政治は生活保障やデモクラシーのあり方をどう変えるのか。福祉政治分析の理論を整理し,併せて1960年代以降の日本を中心に福祉政治の展開を考察する。 はじめに 序 章 日本の福祉政治──なぜ問題か,どう論じるか 第1章 福祉レジームと雇用レジーム 第2章 福祉政治をどうとらえるか 第3章 一九六〇・七〇年代の福祉政治──雇用レジームと福祉レジームの形成と連携 第4章 一九八〇年代の福祉政治──福祉レジームの削減と雇用レジームの擁護 第5章 一九九〇年代後半以
「躁うつ病高齢ニートの映画・TV・床屋政談日誌」というブログに、語り口はいささか(というか相当に)語弊があるとはいえ、問題の本質をよく衝いている一節がありました。 http://d.hatena.ne.jp/HALTAN/20071204/p2 >・・・やれやれ。今さらそれはないでしょう、山口さん。貴方が自分は味方だと自負する地方や弱者を、まさに体を張って守ってきたのが、左翼からも構造改革派からも経済学者からもネオリベ系保守論壇からも四方から批判され嫌われ抜いてきた、旧自民党型の政治家たちだったのではありませんか? そういう構造を破壊せよというアジテーションこそが、まさに90年代から貴方がたサヨクなセンセイたちがジャーナリズムで訴えてきたことだったのでしょう? お望み通り、まさにそれをぶっ壊してくれたのが小泉さんだったわけですよ。それの何が不満なの?・・・ >様々なシガラミがあったにせよ、
昨日の続きです。 赤木さんは第3章「丸山真男をひっぱたきたいができるまで」で、ご自分の思想遍歴を語っているのですが、これがまさに昨日の話とつながります。 彼は、自分が「いわゆる左派」だったというのですが、その「左派」ってのは何かって言うと、最初に出てくるのが、オウム真理教バッシングに対する批判なんですね。 それが左派かよ!そういうのはプチブル急進主義って言うんだぜ! と、昔風の左翼オヤジはいうでしょう。 オウムだの幸福の科学だの、そういう大衆をだまくらかすアヘン売人どもに同情している暇があったら、その被害者のことを考えろ! と、ゴリゴリ左翼はいうでしょう。 でも赤木さんにとっては、そういうリベリベな思想こそが「左派」だったんですね。このボタンの掛け違いが、この本の最後までずっと尾を引いていきます。 彼が、「このような左派的なものに自分の主張をすりあわせてきました」という、その「左派的なもの
双風舎の谷川茂さんから赤木智弘氏の新著『若者を見殺しにする国』をお送りいただきました。有り難うございます。 前にこのブログで、目次だけでコメントした部分について、もう少し詳しく見てみましょう。「第2章 私は主夫になりたい」です。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2007/10/post_89ec.html >格差社会の一つの要因は、強者同士の結婚です。年収500万の男性と年収300万の女性が結婚すれば、年収800万の世帯が生まれます。その一方で、強者男性女性と結婚できない弱者男性は、年収130万程度の世帯を維持するほかありません。これでは、平等を達成することはできません。(p108) >私は、こうした経済格差のありように対抗するため、男女という性差に社会責任(男は仕事、女は家事)を付与するのではなく、経済の強弱に於いて社会責任を付与(強者
赤木さんの本に関して当ブログにトラバいただいたきはむさんのブログのちょっと前のところに、興味深い記事が載っていました。 http://d.hatena.ne.jp/kihamu/20071018 >「民主主義=多数決」という考えを捨て去らねばならない。なぜなら、民主主義の本質とは「議論を尽くす」ことであるから。 …① このネタでエントリ書くのもいい加減しつこいのだが、それでも民主主義理論は私のライフワークの一つだというアイデンティティがあるので一応書いておこう。 これまで私は、上記のような型にはまった主張を幾度となく目にしてきた。今改めて目にして型どおりのウンザリ感とともに抱かれる疑問は、彼らはなぜ「イコール」と「本質」という二つの言葉を使い分けるのだろうか、ということである。 ほとんどの「議論を尽くす」派は、多数決の必要性を否定するまでには至らない。「議論を尽くす」べきだと言いつつ、多数
DIOに、ハーバード大学のマルガリータ・エステベス・アベさんが「アメリカ型市場社会とは何か:日本への示唆」という小文を寄せています。 http://www.rengo-soken.or.jp/dio/no221/kikou.htm >市場と市場社会は同一ではない。市場社会には、市場の原理とはまた別の原理が存在する。経済原理としての競争がそのまま社会の公正の原理とは限らないからだ。例えば、競争に敗れた企業が淘汰されるのと、能力がない労働者が淘汰されるのは話が違う。人間はその生存の為の糧を必要とし、労働市場から淘汰された結果、食うに困り死に至る可能性があるからである。これを「社会的な効率」と考えるか否かは、当該社会が正義と公正をどのように規定しているのかにかかっている。 >ヨーロッパでのアメリカ批判の多くは、市場での競争の結果を是認するあまり、蓄財に成功した者に甘く、市場で不利な者に冷たい、と
今朝の朝日新聞の文化面に、 「江田三郎没後30年 社会民主主義を再評価の動き」 という記事が載っていました。本ブログで昨年イナゴさんがたくさん寄ってきた「構造改革ってなあに?」と同じ様なテーマをわかりやすく説明していましたので、リンクを張っておきます。 http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200711140055.html > 「構造改革」といえば小泉元首相。しかし半世紀前、新自由主義的な「構造改革」とは正反対の意味でこの言葉を唱えた政治家がいた。没後30年を迎えた社会党書記長・江田三郎(1907~77)。西欧で有力だった社会民主主義の政治を目指し、頓挫した。なぜ日本で社会民主主義は育たなかったのか。格差拡大が言われる中、平等への思想として、改めて見つめ直す動きがある。 ・・・・・・ >今、日本の思想・言論界では左派的な理念を語る際に、
ところで、朝日の『論座』の6月号で、赤木智弘氏がまたまた丸山真男をひっぱたきたいと言っている。 http://opendoors.asahi.com/data/detail/8090.shtml これは当然なのだ。そして、彼が戦争を待ち望むのも当然なのだ。 実際、今から70年前、中学校以上を出たエリートないし準エリートのホワイトカラー「社員」との差別待遇に怒りを燃やしていた彼の大先輩たるブルーカラー「工員」たちを、天皇の赤子として平等な同じ「従業員」という身分に投げ込んでくれたのは、東大法学部で天皇機関説を説いていた美濃部教授でもなければ、経済学部でマルクスを講じていた大内教授でもなく、国民を戦争に動員するために無理やりに平等化していった軍部だったのだから。もちろん、それを完成させたのは戦後の占領軍とそのもとで猛威を振るった労働組合であったわけだが、戦時体制がなければそれらもなかったわけで
これも雑件ですが、突っ込むと日本の労働法政策ともつながってくるんですけどね。 http://www.asahi.com/international/update/0824/TKY200708240002.html いやあ、云ってくれました。 >日本の軍国主義者・・・は、人類のあり方への無慈悲な考えに突き動かされていた。イデオロギーを他者に強いるのを防ごうと立ちはだかった米国民を殺害した。 >第2次大戦に着手した時、極東の民主主義国は二つしかなかった。オーストラリアとニュージーランドだ。日本の文化は民主主義とは両立しないと言われた。日本人自身も民主化するとは思っていなかった。 >結局、日本の女性は参政権を得た。日本の防衛大臣は女性だ。先月の参院選では女性の当選が過去最高になった。 >国家宗教の神道が狂信的すぎ、天皇に根ざしていることから、民主化は成功しないという批判があった。だが、日本は宗教
昨日夕方くらいから、このブログを読みに来る方の数が5,6倍に増えましたね。 さすがあるふぁぶろがあさんは違うわ、という感じですが、ということはこのブログを読みに来られる方の8,9割までは、以前のエントリーも読んだことはないし、まして私が書いた文章を見たこともない方々であるということなわけで、判ってるだろうという書き方では不親切だという状況になっているようです。 常連さんには今さらながらのことですが、この際ですからこれを読んでおくと役に立ちますよ、というのをいくつか。 まずいささか教科書的ですが、これを頭に入れておいて貰わないと http://homepage3.nifty.com/hamachan/hrm.html(日本の労務管理(和文講義案)) 最近の非正規労働問題については、まず総論的に http://homepage3.nifty.com/hamachan/koyounokakusa
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く