分かりやすいところで「エクセレント・カンパニー」「ビジョナリー・カンパニー」「同2」などがいかに「エセ科学」なのかを明らかにする意欲作。これらの本は、誰もが納得する「ストーリー」を提供しますが、それらは「後付け」の説明でしかなく、集められた資料はハロー効果にまみれていて、科学的根拠はまったくないと言います。実際のところこれらの本で優れていると取り上げられた企業のその後のパフォーマンスは大幅に低下し、平均すら下回っています。 ハロー効果とは、結果について情報を与えられた人に客観的に測定できないことを言い、次のようなテストが例としてあげられています。被験者をいくつかのグループに分けて、あるテストを実施する。それに対して「成績がよい」と言われたグループと「成績が悪い」と言われたグループを「ランダム」に分けると、前者グループでは自分のグループはコミュニケーション能力と柔軟性とモチベーションに優れ、