と今週まで延長して”凱旋上映”している地元の映画館へ走った。しかし、結論からいうと、娯楽としては涙腺うるうるできるよい映画だったが、青木新門さんの『納棺夫日記』を読んだ時のような心への食い込みは生まれなかった。それに、id:cmasakさんがおくりびと、ジェンダー逆バージョン希望で、次のように書いておられるように、男中心の社会を描いている映画ってのもあまりわくわくしなかった要因かもしれない。 銭湯のおばちゃん(吉行和子)にしても主人公の妻(広末涼子)にしても、ことごとく脇役で、一方主人公(本木雅弘)とかその友達、あと銭湯のおばちゃんと仲が良かったおじちゃんなどが雄弁に哲学的なことや内面感情の吐露を語ったりしている。ってかむしろ、そういう男たちの語りが可能になるような仕掛けとして、女たちが配置されているのだもの。ムカつかないわけないよね。 全部逆でもよかったじゃないか、と思う。いや、性別二元