この組織形態は、1960年代にNASA(米国航空宇宙局)がアポロ計画に参画した航空宇宙産業の企業に導入を推奨したプロダクトマネージャ制に由来する。これはプロジェクトごとにマネージャを置くもので、従来型の職能別組織にプロジェクトチームが横串を刺すような形に編成された組織であった。それが恒常化したものがマトリクス組織である。 欧米ではアンリ・ファヨール(Jule Henri Fayol)の古典的組織論以来、「命令系統の一元性」が重要視されており、日本企業はメンバー(従業員)は2人以上のマネージャ(上司)を持つ現象が見られることから「後進的」と見なされていた。これに対してスタンレー・M・デイビス(Stanley M. Davis)とポール・R・ローレンス(Paul R. Lawrence)は著書『Matrix』(1977年)で、これは「ツーボス・システム(two boss system)」を原則
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