「詐欺を一緒にやれば報酬を渡す」と持ちかけ、カードをだまし取ったなどとして、自称映画監督の男ら3人が詐欺などの疑いで警視庁に逮捕された。男らは被害者と顔を合わせることなく、メールやチャットで被害者に次々と移動を指示。被害者には財布をビルの配電盤の上に置かせて移動させ、後から財布を回収する手口で現金をだましとっていた。まるでスパイ映画さながらの動きだが、ほとんどの事件で、自宅近くの配電盤を受け渡し場所に使っていたため、アシがついたといい、現実は映画のようにはいかなかった。「松井」から届いたメール 「架空出品詐欺をやらないか」 11月1日、JR五反田駅(東京都品川区東五反田)構内のコンビニエンスストア。店の前に立っていた板前の男性(28)は携帯電話の着信音に気付いて、メールの受信を確認した。「松井」を名乗る送り主は丁寧な文面でこう伝えてきた。 「東口に吉野家が見えますか? 吉野家の前に行ってく