クラシコで途中出場したグティ(右)は、1本のスルーパスで決定機を演出した【Real Madrid via Getty Images】 0−2で完敗した10日のクラシコ(バルセロナとの伝統の一戦)で、レアル・マドリーが最もゴールに近づいたシーンが脳裏に焼き付いている。後半14分、グティのスルーパスがバルセロナの両センターバックの間を通り、ファン・デル・ファールトがビクトル・バルデスと1対1になる。素早く反転してゴール右隅を狙ったシュートはしかし、バルデスの鋭い反応によってゴールには至らなかった。 2点をリードされた直後にペジェグリーニ監督から声がかかり、グティがピッチに立ったのは、このチャンスからわずか2分前だった。ライバルとの圧倒的な実力差を見せつけられ、心が折れかけていたレアル・マドリーを再生しかけた1本のパスには、グティが持つ天性の才能――ほかの選手には見えないパスコースを見抜くビジ