飛鳥時代に織られたとみられる法隆寺伝来の裂(きれ)が、京都市下京区の仏光寺で見つかり、きょう報道陣に公開されました。見つかった裂は、仏光寺が2023年までに予定している宗祖親鸞や聖徳太子の法要に向けて、去年の秋に境内の蔵の調査を行った際に、桐箱の中からガラス板にはさまった状態で見つかったもので、箱には「天保12年 法隆寺 東蔵院献上」と書かれていました。京都国立博物館の山川企画・工芸室長によりますと、強く鮮やかな赤色の特徴からおよそ1300年前の飛鳥時代に織られたと考えられる法隆寺伝来の裂「蜀江錦(しょっこうきん)」であることが確認されたということです。裂は、たて9.8センチ、横7.5センチで、縦糸に複数の色の糸を使う経錦という手法で織られていて、模様は獅子の一部が描かれ、「聖徳太子の掛布団の一部をお守りとして切り取った」と書かれた藤原頼長の日記「台記」も添えられていました。仏光寺は、法隆