【ベルリン篠田航一】財政危機があろうとも、ギリシャ人は8割が幸せ--。独ハンブルクの未来研究財団とブリティッシュ・アメリカン・タバコ社が実施した「幸福度」に関する欧州の世論調査で、こんな結果が浮かび上がった。 欧州13カ国計1万5000人が対象。「私の人生は幸せだ」と答えた人の割合は、福祉国家デンマークが96%で1位だったが、2位はギリシャ(80%)、3位は同様に財政危機の渦中にあるイタリア(79%)が続いた。逆に欧州一の経済大国ドイツは61%と下から3番目。生活水準の高さとは逆に「悲観的」な姿が浮き彫りになった。 国別で幸福度に差があるが、どの国でも共通して男性より女性、都市住民より地方住民、独身者より既婚者の方が幸福度が高かった。研究財団代表のラインハルト氏は「不透明な時代だが、各国とも世代が若いほど幸福度が高いのは明るい材料だ」と分析している。