ランナウェイ説(らんなうぇいせつ)とは、進化生物学の理論の一つ。性淘汰の際に配偶者がどう選択されているかを説明する仮説。ロナルド・フィッシャーによって提唱された。 概説[編集] 雄または雌のある形質に対する異性への好みが、ある程度以上の頻度で集団内に広まると、その形質を持っている異性しか配偶相手として選ばれなくなるプロセスが働くと考える。異性がどういう形質を好みとするかは、生物学的な意味や生存競争上の有用性とは関係しないため、ランナウェイプロセスにより獲得した形質は装飾的で実用的でない場合も多いとされる。生存競争等の側面から見ると、必ずしも良質な異性を選んでいるわけではないことになる。 サンコウチョウの雄は非常に長い尾羽を持つが、これは長い尾羽をもつ雄の遺伝子と、長い尾羽の雄を好む雌の遺伝子が互いを選択するため、集団の中に広がった結果を見ているのであり、ランナウェイ説の証拠として取り上げる