私が日々の研究に使うツールのうち、愛着が湧いているものをシーン別にご紹介していくこのコーナー(第二回)。今回は文献管理・論文読みのツールをご紹介します。 以前こちらのnoteで紹介した「Zotero + PaperShip + WebDAV」の構成のアップデート版です。ついについにZoteroから公式モバイルアプリが出ました!使用感はPaperShipに似ていますが、より新しいアプリでアノテーションツール等も無料で利用できるので,そちらに移行しました。 基本構成Zotero + Zotero for iOS (iPad / iPhone)+ WebDAVストレージ という構成をご紹介します。それぞれの概要はざっくりと、 ・Zotero:オープンソースな文献管理ソフト。自分だけの論文図書館を作れる母艦的なツール。無料アカウントを作るとZoteroCloudの250MBストレージがもらえる(が
【cvpaper.challenge2022: 4日目】 名古屋工業大学の玉木です.2020年10月に研究室を立ち上げたので,ゼミの一環としてコンピュータビジョン論文読み会をやっています.これはその試行錯誤の紹介です. そもそも関連研究が研究室の先輩の卒論や修論が1つか2つだけ,という修論や卒論を見かけることがあります.たしかに研究室で長年取り組んでいる研究をさらにすすめるために,後輩が先輩の先行研究を引き継いでさらに発展させるということは重要ですので,その場合には先輩の修論を参考文献にすることもあるかもしれません. しかしそれは他の研究を全く知らないということを意味しています(すくなくとも修士論文という体裁においては).自分の関連する研究分野の近年の動向を知らないということは大学院生にとっては問題ですし,最新の研究をキャッチアップし続けるということはAI時代のエンジニアにとっても重要なス
Deep Learning Advent Calendar 2016の20日目の記事です。 ConvNetの歴史とResNet亜種、ベストプラクティスに関連スライドがあります(追記) 背景 府大生が趣味で世界一の認識精度を持つニューラルネットワークを開発してしまったようです。 M2の学生が趣味でやっていたCIFAR10とCIFAR100の認識タスクで,現時点での世界最高性能の結果を出したそうだ…趣味でっていうのが…https://t.co/HKFLXTMbzx — ニーシェス (@lachesis1120) 2016年12月7日 府大のプレスリリース 一般物体認識分野で、府大生が世界一の認識精度を持つニューラルネットワークを開発 黄瀬先生の研究室の学生さんだそうです。凄いですね! ちょうどResNet系に興味があったので、読んでみます。この論文を理解するには、ResNet, (Wide
ディズニー、砂糖や塩、砂などの不均一で多分散の粒子群を現実的に見せるレンダリング方法を論文にて公開 2016-12-09 Disney Researchは、動的で不均一な粒子の混合物の効率的なレンダリングを可能にする方法を論文にて公開しました。 論文では、異種で多分散の粒子群をレンダリングするためのマルチスケールアプローチを提示します。何百万レベルの粒子をシミュレートするのに使用され、砂糖や塩、砂に至るまでより現実的に見えるだけでなく、より速くレンダリングされます。 論文は、Disney Research Zurich、ETH Zurich、Dartmouth Collegeの研究者らが、「Efficient Rendering of Heterogeneous Polydisperse Granular Media」というタイトルで提示しました。 ディズニーといえば、先日もこういった研究
(06/13 19:25 追記:バイオ系を追加しました) (06/23 : 画像系を追加しました) (09/30 : RNNのまとめを追加しました) 最近、github上でarxivの面白い論文(主にdeep learning系)をまとめている人が多いので、 自分の知っている有用なリンクをまとめておきます。 自然言語処理、強化学習とカテゴリごとにまとめてくれる人が居て有り難いですね。 自然言語処理系 NLPの論文 github.com NLPの論文(感想も載せているので有り難い) github.com 画像系 github.com 強化学習系 GitHub - junhyukoh/deep-reinforcement-learning-papers: A list of recent papers regarding deep reinforcement learning github.c
本スライドは、弊社の梅本により弊社内の技術勉強会で使用されたものです。 近年注目を集めるアーキテクチャーである「Transformer」の解説スライドとなっております。 "Arithmer Seminar" is weekly held, where professionals from within and outside our company give lectures on their respective expertise. The slides are made by the lecturer from outside our company, and shared here with his/her permission. Arithmer株式会社は東京大学大学院数理科学研究科発の数学の会社です。私達は現代数学を応用して、様々な分野のソリューションに、新しい高度AIシステム
10月3 『炭酸ガスと水で効率的に石油を合成』:論文を読もう カテゴリ:科学 ニュース自体は09月18日当たりに公開されたものですが、昨日ツイッターで話題になったのでちょっと読んでみました。 ニュース記事はこちら⇒【京都】炭酸ガスと水で効率的に石油を合成と発表 京都大学名誉教授の今中忠行さんの研究ですね。 京都大学には今中さんという名前の有名な先生が他にもいるのでややこしいのですが、今回話題になっているのはこちらの今中さん。 紫綬勲章の受賞歴もちゃんと京都大学のページに載ってます。⇒ (紫綬褒章 — 京都大学) この人の研究では微生物から石油を作るっていうものが結構あちらこちらで目にしますね。 それに、まあ微生物関係の分野では当たり前ですが、環境浄化もやってるんですかね。 さて、まあ何はともあれ、今回はニュースになっている研究についてです。 ニュース記事から読み取れる概略としては、水と石油
(図書館学系の話題でもあるからちょっと悩んだけれど、文献読解全般に関する内容だからこちらへ) 既に日々論文をバリバリ読んでいるひとには今更な記事だろうけれど、分野ごとの違いもあって興味深かったのでざっくり記録する。 論文を大量に読む際に、頭から几帳面に読んでいると時間がどれほどあっても足りないし、後から「こんなことが書いてあった論文なんだったっけ?」という問題も発生してしまう。 研究者の皆様はMendeley などの文献管理ツールをを用いていることが多いかとは思うが、それでも論文の読み方そのものに工夫をすればインプット/アウトプットの効率が圧倒的によくなるので、やってみるにこしたことはない。 その工夫とは何かというと、論文を読むときに「特定の問いに集中して読む」というものだ。学術論文は分野ごとの違いはあれ、必ず特定の流れに従って構成されている。そこで要点のみに注目して読み、他の事項を捨てる
タイトル コンテンツ入手元として機関リポジトリが果たしている役割 著者名 佐藤, 翔 著者別名 サトウ, ショウ 学位授与大学 筑波大学 取得学位 博士(図書館情報学) 学位授与番号 甲第6645号 学位授与年月日 2013-03-25
はじめに 学術論文の価値はその長さで決まるわけではない。短い論文であっても価値があるものは少なくない。例えば、DNAが二重螺旋構造をしているというワトソンとクリックの1953年の論文 [1] は、たったの2ページしかない。この20世紀で最も重要な科学的発見を示した英語で書かれた論文の語数は、1000語に満たないのだ。これだけの短い論文であるが、この発見によってワトソンとクリックはノーベル医学・生理学賞を受賞することになった。 それでは、短い学術論文はどこまで短いのだろうか。 要約文が短い論文 学術論文には、普通、数十語から数百語の要約文(アブストラクト)を付す。だが、この要約文が非常に短い論文が存在する。 ベリーらによる2011年の量子論に関する論文 [2] の要約文は“Probably not”(たぶん、そうではない)という2単語しかない。 ベリーらによる論文の要約文はたったの2語しかな
皆さんは「CiNii(サイニー)」をご存じだろうか? 「CiNii」は国立情報学研究所が運営する学術情報データベース、 つまり、論文や紀要を探すためのサーチエンジンです。 このサイニーですが、実は、無料で見られる論文も掲載されており、 ちょっとした暇つぶしにはいいツールといえます。 僕も時折、面白そうな論文はないかと見ているのですが、 つい先日、ある紀要を発見しました。 それは・・・ 日本腹部救急医学会雑誌 読んで字の通り、医療系の雑誌です。 文系の僕でも、ちょっとした暇つぶしにはなるかなぁと読んでいたのですが、 その中に、仰天させられた論文がありました。 その名も・・・ 「石膏注入による直腸異物の一例」 もう一度言います。 「石膏注入による直腸異物の一例」 です! 石膏???? 注入????? 直腸に?????? 何ゆえ?!?!?!?!?!? ちなみに、その論文はこちらから。PDFがあり
追記 20170205 2015年にネットで公開されていた、画像データの類似性を解説したPDFファイル r3hso.pdf (https://t.co/zfttZKmgZr)。 追記 関連記事 ⇒ 東京大学が類似画像論文に関する予備調査結果を発表: ”不正行為が存在する疑いはない”論文12報のリスト ⇒ 大阪大学、類似画像データ論文の調査を打ち切り 本調査を行わないことを決定 ——– 日本分子生物学会2013年年会組織委員会がシンポジウム「生命科学を考えるガチ議論」のための準備としてウェブ上に設置した議論用のサイトで、「日本の科学を考える」(http://scienceinjapan.org/)というものがあります。このウェブサイト上で、年末年始の数日間の間に、異なる実験結果に同一画像データが使いまわされている可能性のある「画像酷似論文」が大量に指摘されました。NATUREを筆頭に、NAT
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