日本で盗まれた朝鮮半島由来の文化財が、韓国に渡った例は少なくない。 1994年には長崎・壱岐の安国寺仏教経典「高麗版大般若経」が盗まれ、韓国で95年に国宝指定された。ソウル中央地検は最終的な購入者が盗品とは知らずに買ったもので、民法上の「善意の取得」にあたると判断。現在は韓国の実業家が所蔵しているとされる。 また2002年には、兵庫県加古川市の鶴林寺で、国指定重要文化財の「絹本著色弥陀(みだ)三尊像」が盗まれた。韓国で犯人グループが摘発されたが、警察が捜索した転売先の韓国の寺はすでに紛失していたといい、現在も行方はわからない。