昨年までならすでに大企業の就職説明会は大詰めを迎え、就活生が大学4年となる4月中には内定(内々定)が出ていたが、2016年春の卒業予定者からは3月から会社説明会が始まり、選考は8月からとなった。 そこで、年明けから短期の海外留学をさせたり、「就活塾」に通わせたりと、少しでも我が子の就職が有利になるよう協力を惜しまない親が増えているという。3月に入って就活が本格化しても、“親の支援”は収まるどころか、さらに熱を帯びてくる。トップ私大に通う大手金融機関志望の男子学生(経済学部)のケースはこうだ。 「僕のゼミは卒論が厳しい教授で、4月になると卒論テーマを決めて進捗を毎週報告しなければならないんですが、就活真っ只中でそんな余裕はない。経済学部卒の父に頼んで代筆してもらうことにしました。就活の合間を見て参考文献のリストと先輩の論文のコピーを渡して、後は任せます」 そんな息子の依頼を父親は「よし、わか