はじめに こんにちは,shimoyamaです. 本稿では,僕の修士の勉強テーマである距離空間上のgradient flowについて,Euclid空間上の関数に対するgradient flowの定義から始めて,その定義を距離空間上でも定められるように一般化するまでの過程を紹介してみようと思います. 読むために必要な知識としては,微積の基本的な知識+ノルム空間と線形空間の定義を知っていれば十分だと思います. また,本稿のサブ目標として,「不等式にあまり慣れていない方向けに,不等式の使い方の一例をgradient flowという一例を通してお伝えする」という目標を設定しています. もしよければ読んでみていただけると嬉しいです. 内容に誤りがない様に努めますが,もし誤りを見つけた場合はご指摘いただけますと幸いです. (ただ,今回はあくまで雰囲気を掴んでもらうことを優先しているため,踏み込むと脇道に