【Twitter文学賞(第3回)】2068年、東シベリアの遺伝子研究所。文学クローンから採取された物質「青脂」が、スターリンとヒトラーがヨーロッパを二分する1954年のモ… 青い脂 [著]ウラジーミル・ソローキン 昔の人は、小説のヤワなエッチ描写ごときで発禁だ裁判だと大騒ぎしたもんだが、モロ出し動画がネットでいくらでも見られる現在、もう小説ごときで、下品だエロだ低俗だと騒ぐ時代ではありませんわオホホホホと思っていたところに降って湧いた衝撃作。笑っちゃうくらいのお下劣お下品全開ぶりでありながら(いやまさにそれ故に)いまどき文学への希望と確信を力強く語るという、時代錯誤なのに目新しく、古くさいのに新鮮な代物が本書だ。 未来ロシアの研究所でスカトロ両刀づかいの変態どもが中露混合の悪態をつきつつ、文学クローンを作って小説を書かせ、謎の物質「青脂」を生産。それがスターリンとフルシチョフがグチョグチョ