ミャンマー西部ラカイン州で国軍と少数民族武装勢力「アラカン軍」の停戦状況などを現地視察した日本財団の笹川陽平会長が6日、タイの首都バンコクで取材に応じた。自身が停戦の仲介をした同州では、現場レベルで国軍と武装勢力が停戦維持のための緊密な連絡体制を構築していたという。ただ他の地域では戦闘が続いており、笹川氏は「これをモデルケースに他でも(和平実現の)可能性を見いだしたい」と強調した。 国軍とアラカン軍は2022年11月、人道支援が続く間は停戦するとの合意に達した。日本財団によると、双方の依頼を受けて笹川氏が停戦を仲介した。笹川氏は「停戦以降、事件はほとんど起きていない」と述べた。3月末までに計約2万3000人分の毛布を現地に届けるという。笹川氏は、ミャンマー国民和解担当の日本政府代表を務めている。