ブックマーク / techvisor.jp (30)

  • 出願前のメディア発表について | 栗原潔のIT弁理士日記

    読売新聞に「県産イチゴ 海外で商標登録」という記事が載っています。「やよいひめ」というイチゴの「ブランド力向上のため、香港とシンガポールで商標登録(ママ)を行なう」そうです。これが「これから出願予定」であるという意味なのか「既に出願を行なって登録を待っている状態なのか」は定かではありませんが、前者だとするとちょっと問題です。 商標は特許と違って新規性という概念はないので、自分が公表したことを理由にして登録できなくなることはありません。それでも、ほとんどの国において先願主義ではありますので、第三者に抜け駆けで先に出願されてしまうリスクがあります。シンガポールと香港では先使用を立証できれば先願者に対抗できるようですが、それでも余計な費用と手間がかかることになります。 商標の場合はまだしも、特許の場合は、自分自身による公表でも新規性・進歩性の否定材料になって特許出願の拒絶につながることがあるので

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    dentomo0 2014/03/05
  • 土屋アンナ問題に関する著作権的考察:出版社の立場について | 栗原潔のIT弁理士日記

    やや旬を過ぎた感もありますが、土屋アンナの舞台中止問題において、原作の著者が舞台制作の許諾をしていないということでもめている件の著作権法的考察です。 一般に、作家と出版社が出版契約を結ぶ時には、出版権の設定に加えて映画化等の二次的利用に関する処理の管理を出版社側に任せる(翻案権の譲渡ではありません)ことが多いです。書協(日書籍出版協会)の契約書ひな形もそうなっています。 第3条(二次的利用) 契約の有効期間中に、著作物が翻訳・ダイジェスト等、演劇・映画・放送・録音・録画等、その他二次的に利用される場合、甲はその利用に関する処理を乙に委任し、乙は具体的条件について甲と協議のうえ決定する。 ということで、著者のあずかり知らないところで出版社が勝手に二次利用の話を進めてしまったというよくある話だろうということで、twitterでもその仮定に基づいた議論が行なわれていました(たとえば、この

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    dentomo0 2013/08/15
  • 米国特許の再審査状況の調査方法について | 栗原潔のIT弁理士日記

    アップルのピンチズーム特許(78454915)が米国特許庁(USPTO)の再審査において拒絶されたとのニュースがありました。その中身については別の機会に書きますが、これを例にとって、USPTOの再審査書類の検索方法について紹介します。 USPTOの審査情報をリアルタイムで検索するにはPublic PAIRというシステムを使います。基的にすべての審査間連書類がリアルタイムで蓄積されている大変有用なデータベースです。 CAPTCHAを突破した後で検索する番号を入力します。今回は特許番号で検索するのでPatent Numberを選択し、特許番号(7844915)を入力します。 これで、この特許の出願、審査、査定に至るまでの全情報(俗に包袋(File Wrapper)と呼ばれます)が閲覧できるようになります。包袋を見るためにはImage File Wrapperのタブをクリックします。 ここから

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    dentomo0 2013/07/30
  • 【速報】アップルが日本でiWatchを商標登録出願 | 栗原潔のIT弁理士日記

    だいぶ前から話題になっているアップルのスマートウォッチ(通称iWatch)(特許間連のブログ記事はこちら)ですが、日においてiWatchがアップル米国社により指定商品9類(コンピュータ関係)と14類(時計関係)で商標登録出願されている(出願日6月3日)ことがつい先ほどわかりました(商願2013-42097)。 しかし、既に今年の1月から3月にかけてアメリカの個人を出願人とした商願2013-6172(9類)と商願2013-9100(38類(通信サービス))として、また、日の法人を出願人とした商願2013-16972(9類と38類)として、iWatchが商標登録出願されています。 海外商標を不正の目的で出願した場合には拒絶になるのですが、iWatchはまだ商品として世の中に出ているわけではないので拒絶にするのは厳しいかもしれません。14類(時計関係)の指定商品はアップルが確保できそうです

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    dentomo0 2013/07/01
  • SixDegrees社のSNS基本特許の意外な所有者について | 栗原潔のIT弁理士日記

    前回は、強力なソフトウェア特許の例としてマピオン特許について書きました。「次はJ-CAST特許を..」とはてブに書いている方がいました(実際書こうと思っていました)が、ちょっと期待を裏切ってSNS関連特許の元祖のひとつであるSixDegree特許(US6175831)について書くことにします(なお、成立しているのは米国だけなので日での実施には関係ありません)。 facebook、Mixi、LinkedIn等々の今日のSNSの基的アイデア、つまり、メンバー間でリクエストを相互承認することで友だち関係を構築し、ソーシャル・グラフを構築していくというアイデアの元になったのが、1997年に始まったSixDegrees.comというサービスです(この名称は世の中の人は誰もが6次以内の関係ででつながっているという説に基づいています)。SixDegrees社はサービス開始前にその基的内容を特許出願

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    dentomo0 2013/05/28
  • Yahooに会社を30億円で売った高校生プログラマーの特許出願が公開されてます | 栗原潔のIT弁理士日記

    ちょっと前に「17歳で28億円をゲットしたプログラマーは特許出願をしていた」なんて記事を書きました(円安により28億円→30億円になってますが)。ニュース記事のサマリーを自動作成するソフトウェアを開発し、そのソフトウェアを活用したWebサービスの会社(SUMMLY社)をYahooに買ってもらったロンドン在住の高校生ニック・ダロイシオさんの話です。その記事では、 上記から少なくとも2011年9月1日から2011年12月17日の間に何件かの特許を出願したと推定されます。通常、出願内容は出願日から1.5年後に公開されるので、遅くとも今年の6月頃までには公開されるんじゃないかと思います と書きましたが、予想通り2012年9月11日に国際出願(PCT)されており、先日(2013/05/10)に国際公開されていました(WO/2013/066497)(IPDLと違って固定リンクが張れて便利ですね)。発明

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    dentomo0 2013/05/23
  • 「ゆるキャラ」の商標問題について | 栗原潔のIT弁理士日記

    今回は「ゆるキャラ」という名称自体の商標についてです。個別のゆるキャラの権利をどう守るかについてのお話はまた別途(これはこれでおもしろいトピックです)。 「ゆるキャラ」という言葉がマンガ家・コラムニストのみうらじゅん氏の発案であることは疑いがないと思います(自分はリアルタイムで見てましたし)(参照Wikipediaエントリー)。しかし、みうら氏が(正確に言えばみうらじゅん事務所が)商標登録をしていたことは最近になり知りました。Wikipediaによれば他人に登録されないための防衛目的だそうです。 現時点で見るとみうらじゅん氏により以下の登録がされています。 16類(文具、紙類等)(扶桑社との共有(写真・写真立てのみみうらじゅん氏が単独所有))9類(コンピュータ、ゲーム、CD/DVDメディア、携帯ストラップ等)14類(装飾品、時計、キーホルダー等)25類(被服類)28類(ぉもちゃ、人形等)3

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    dentomo0 2013/05/07
  • iPad miniの米国商標登録出願は拒絶されてはいない | 栗原潔のIT弁理士日記

    「“iPad mini”の商標登録出願、米特許商標局に拒絶されていた」なんてニュースがいろいろな媒体に載っています。調べると、別に拒絶されたわけではなく、Office Actionが出ているだけです。Office Action(OA)とは、日でいうと拒絶理由通知というものにあたり、このままだと拒絶になるので対応してくださいねという特許庁からの通知です。 商標に限らず特許でもそうですが、多くの国の審査制度では、いきなり拒絶にするということはなく、予告的な通知を行なって、出願人がしかるべき対応を行なえるようになっています。(ちなみに、中国の商標制度は通知なしでいきなり拒絶になるルールなのでちょっとやっかいです)。 ということで、「拒絶」というタイトルはミスリーディングだと思うのですが、日国内の記事の元ネタになっているAFPの元記事のタイトルが、”US Patent Office denie

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    dentomo0 2013/04/01
  • 苦労して集めたデータをパクられたらどの法律が守ってくれるのか? | 栗原潔のIT弁理士日記

    あなたが市場調査会社をやっているとします。苦労して(お金もかけて)詳細な調査データ(たとえば、タブレットの機種別売上)を調べて、それをレポートにしてクライアント企業に売ってビジネスにしていたとします。ところがある日、その市場調査データと同じデータが別の会社によって販売されていることを知りました。さて、あなたはそれに対して何ができるのでしょうか? もちろん、その会社にクレームを言うことはできます。まともな会社なら信用問題になるので販売を止めてくれるでしょうが、残念ながらまともな会社でなかったとします。 著作権侵害で訴えることができるでしょうか?残念ながら、著作権はデータ(事実)そのものには適用されません。レポートの文章や図表をパクられたのであれば、著作権侵害を問えますが、データだけであれば著作権法の範囲外です。 ある程度著作権法を勉強された人は「データベースの著作物」というのがあるではないか

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    dentomo0 2013/03/29
  • 17歳で28億円をゲットしたプログラマーは特許出願をしていた | 栗原潔のIT弁理士日記

    ロンドンに住むニック・ダロイシオ(Nick D’Aloisio)という17歳の高校生が、自分で発明したニュース記事サマリー・テクノロジーの開発企業を米ヤフーに3000万ドル(約28億円)で売却したというニュースがありました(参照記事)。17歳で28億円(人にではなく会社にですが)というのも驚きですが、ニュースのサマリー手法というかなり枯れた領域でもイノベーションの余地が残っていたという点も驚きです(遺伝的プログラミング関連のイノベーションのようです)。 これだけの価値があるテクノロジーなので当然特許出願はしているだろうと思ってNick D’Aloisioを発明者としていろいろ検索してみましたが見つかりません。名ではない(もちろんNicholasでも検索してます)のかとも思いましたが、単にまだ出願公開の時期が来ていないようです。一般のニュース記事から検索すると少なくとも以下の事実がわかり

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    dentomo0 2013/03/27
  • スマートウォッチのキラーアプリケーションを考える | 栗原潔のIT弁理士日記

    スマートウォッチと呼ばれているカテゴリーの製品はいくつかあります。最近では、PebbleというiPhoneAndroidと連携して使えるスマートウォッチ製品がクラウドファンディング・サイトのKickStarter始まって以来のスピードでファンディングされたことが話題になりました。ただ、マニア層を越えて、マスへの普及という点ではスマートウォッチというカテゴリー全体としてまだまだです。 言うまでもなく、マスで成功するためには、何らかのキラーアプリケーションによる「キャズム超え」が必要です。Appleを例に取れば、少なくとも、iPod、iPhoneiPadの世界ではAppleはこれに成功していると思いますが、AppleTVではまだまだといったところでしょう。iWatch(とたぶん呼ばれることになる製品)ではどうなるのでしょうか? 拙訳『インテンション・エコノミー』で、ドク・サールズは「ジョブ

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    dentomo0 2013/03/21
  • プライスラインの逆オークション特許が日本でも成立していた件 | 栗原潔のIT弁理士日記

    プライスライン(Priceline.com)という会社を覚えているでしょうか?2000年頃「ビジネスモデル特許」がホットだった時期に米国で「逆オークション特許」を取得して話題になった会社です。会社としては、今でも普通に営業を続けています(ヨーロッパのホテル予約サイトのBooking.comはプライスラインの傘下で、ここは私も使ったことがあります。) 逆オークションとは、買い手が航空機やホテルの値段を指定すると、複数の売り手が売り物を提示し、買い手が一番良い条件のもの(たとえば、一番立地が良いホテル)を選択できるというシステムです。これを特許化すべきかはどうかは別として、仕組みとしては「インテンション・エコノミー」的でもあり、今後、再び重要性を増すかもしれません。 先日、別の調べ物をしていた時に、この逆オークション特許(の派生特許)が、およそ10年の時を経て、日でも2011年10月に成立し

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    dentomo0 2013/03/13
  • SmartNewsは合法なのか | 栗原潔のIT弁理士日記

    iPhone用ニュースリーダー・アプリのSmartNewsが話題になっています。様々なサイトからのニュースを集約し、ローカルのキャッシュに保存しておくことで、iPhoneが圏外の時でもニュースが読めるのが特徴です。単なるローカルのリーダーではなく、SmartNewsの提供元からニュースをまとめて再配信しているという点で物議を醸しています(参考記事)。 問題点としては、1) 各ニュースサイトの著作権(公衆送信権)を侵害しているのではないか、2)広告を削除した上で再配信しているので各ニュースサイトの広告ビジネスを不当に妨害しているのではないかという2点に集約されるかと思います。 まず、著作権の問題について検討します。 今までもSmartNews類似のニュース・アグリゲーション・サービスはありましたので、著作権的に見てそれらのサービスとSmartNewsとの違いを検討してみます。 1) Flip

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    dentomo0 2013/01/07
  • 【超入門】高度な技術を使っても特許侵害が回避できるとは限らない | 栗原潔のIT弁理士日記

    #今回の記事はめちゃくちゃ初歩的な内容なので特許の専門家の方は読むまでもないと思います。 セガとレベルファイブに関する記事を見ていて思ったのですが、一般に他人の特許権を侵害するとはどういうことかについて誤解している人がいると思えるので、ここで解説しておきます。 他人の特許権を侵害するとは、特許発明のクレーム(請求項)に書いてある構成要素を全部実施することです。一部しか実施しない場合には特許権侵害にはなりません(間接侵害などの例外はありますが説明は割愛します)。 説明のために「椅子というものがない世界」を考えてみます。 ある人(A)が椅子というものを発明し、特許化したとします。クレームの内容は「複数の足+座面+背もたれ」だったとしましょう。そうすると、この特許権が有効である間はAからライセンスを受けてない人がこのような椅子を製造・販売・輸出入・使用等するとAの特許権を侵害することになります

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    dentomo0 2012/12/18
  • アップルのデザイン特許放棄の報道について | 栗原潔のIT弁理士日記

    twitterでちょっとだけ話題になっている中央日報の「アップル、デザイン特許を放棄?…サムスンとの特許戦の変数に」(ママ)という記事についてコメントしておきます。 記事を見るとあたかもアップルが「丸い角の長方形」のデザイン特許(意匠権)を放棄したように読めますが、2つの点で誤解を招きそうです。 まず、今回問題になっている意匠権はD618677(下図参照)であって、前回のエントリーで触れた最近話題の11月6日に登録された意匠とは違います。なお、D618677は、先日のカリフォルニア地裁においてサムスンによる侵害が認定された意匠権のひとつです。 そして、記事中の「放棄覚書」というのは米国の特許制度に特有のterminal disclaimerという制度で、過去の権利とかぶった権利の存続期間の一部を自発的に放棄することで、全体が無効にされること(いわゆるダブルパテント)をさけるための手段です。

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    dentomo0 2012/11/29
  • 【速報】アップルの「バウンスバック」特許が無効との暫定的決定 | 栗原潔のIT弁理士日記

    アップル対サムスンの訴訟で争点になっていた特許のひとつとしてブログでも以前に紹介した「バウンスバック」特許(別名、ラバーバンド特許)(US7,469,381)ですが、再審査(re-exam)において新規性・進歩性欠如によりすべてのクレームが無効であるとの暫定的な決定がなされたようです(ソース:ロイター)。 この決定はあくまでも暫定的なのでこれからAppleが反論することになります。ただし、多くのクレームが進歩性ではなく新規性を否定されていることから、審査官の判断を覆すのは大変かもしれません。 なお、可能性としては、Appleがクレームを限定する補正をして争うことも考えられます(この場合は、サムスンなどによる侵害の判断も再度やり直すことになります)。また、再審査の結果に満足が行かなければ、アピール(審判)を行なうことも可能です。さらに、CAFC(連邦巡回区控訴裁判所: 日の知財高裁に相当

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    dentomo0 2012/10/24
  • 【Lodsys】日本のスマホアプリ開発者にとっての特許ゴロリスクについて | 栗原潔のIT弁理士日記

    米国のパテントトロールLodsys(メディアではNon-Practcing EntityやPatent Holding Company等の中立的な用語が使われることが多いですが、Lodsysについては敢えて「パテントトロール」(特許の怪物)と呼びたくなってしまいます)に関して、最近、重要な動きがありました。日のiOSやAndroid開発者の方にも影響があると思いますので注意喚起しておきます。 一応書いておくと「パテントトロール」とは、特許権を買い集めて他社に訴訟をしかけることを専業としている企業のことです。比較的穏健なビジネスモデルのところもあれば、「特許ゴロ」に近いエグいビジネスモデルのところもあります(Lodsysは後者だと思います)。 Lodsysの保有特許の中で、現在、特に注目を集めているのがアプリ内課金に関する特許(US 7,222,078)です。アプリ内課金もわざわざ説明する

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    dentomo0 2012/10/11
  • IIJのコンテナ型データセンター特許の驚きの内容とは | 栗原潔のIT弁理士日記

    IIJ(株式会社インターネットイニシアティブ)がコンテナ型データセンターに関する特許(第5064538号)を取得したというプレスリリースが出てましたので、ちょっと中身を調べてみました。 念のため書いておくと、コンテナ型データセンターとは、貨物用コンテナの中に、データセンターに必要なサーバ、ストレージ、ネットワーク、電源、冷却などの機器を入れることで、設置コストや設置時間を大幅に向上するテクノロジーです。特に、クラウド系のサービスにおいて多数のサーバを使用する際には重要なテクノロジーです。 特許のポイントはびっくりするほどシンプルで、コンテナの中でサーバラックを斜めに配置するというだけのことです。他にもいくつか付加的なアイデアをクレーム化しているのですが、結局、一番シンプルな(=一番範囲が広い)クレームで権利取得できています。この配置により、コンテナの奥行きを短くできて標準サイズのコンテナ

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    dentomo0 2012/09/11
  • BLACKCASの違法性について | 栗原潔のIT弁理士日記

    先日のエントリーで、「(B-CASのアクセス制御機能を回避できるように改造した)黒B-CAS(BLACKCAS)の提供」は不正競争防止法違反で刑事罰の対象となるだろうという趣旨のことを書きましたが、やはり、現実の事件となってしまいました(参照記事)。 記事によると、BLACK-CASをオークションで販売した人は不正競争防止法違反の疑いで逮捕されたようです。アクセス制御回避機器を譲渡したということで刑事罰の対象になるということで、ここまでは想定の範囲内です。 問題は、最近明らかになったB-CASカードの脆弱性をついた改造の方です。まず、改ざんのためのプログラムをインターネットで配布した人が不正競争防止法違反の疑いで逮捕されたようです。厳密に言うと、アクセス制御を回避するプログラムそのものを不正の利益を得る目的等で配布すると刑事罰の対象になるのですが、B-CASを改造するプログラムもそのような

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    dentomo0 2012/06/25
  • 特許庁の情報システム刷新に対してコメントしてみた | 栗原潔のIT弁理士日記

    弁理士会が、特許庁の情報システム刷新に対して特に平成25年に対応すべき優先事項について意見を求めていたので、以下のようにコメントしてみました。IPDL(特許電子図書館)も意見募集の範囲に含まれているかどうかわかりませんが、弁理士として毎日触れているのはIPDLなので書きました(おそらく、IPDLはWebフロントエンドを介して特許庁の情報システムにアクセスしているだけと思うので)。 他にもみなさまのご意見があれば可能な限り追加しておきます(ただし、〆切は4/30です)。 1.IPDL(特許電子図書館)について 基設計の全面的な更改をしなくともIPDLの使いやすさを大きく向上できる方策があると考えますので提案します。 A. 公報アクセスのためのWebサーバを別途設置する 現在のIPDLはWebのフロントエンドを介して特許庁情報システム内の情報に逐次アクセスする設計になっていると推察します

    特許庁の情報システム刷新に対してコメントしてみた | 栗原潔のIT弁理士日記
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    dentomo0 2012/04/27