Innovator File No.90 日本理化学工業 株式会社 代表取締役社長 大山泰弘 氏 Oyama Yasuhiro “障害者雇用”の先進企業、それが日本理化学工業だ。80名の全社員のうち60名も知的障害のある人材を抱える。 チョーク市場のシェア30%を占めるトップメーカーでありながら、チョークにあぐらをかくことなく、プラスティック成型やホワイトボード用のチョークマーカーを手がけるなど、次々に新しい需要を創造し、それによって知的障害者の雇用を創出し続けてきた。 一体、そこにはどんなねらいがあるのか。「それは、雇った人材を幸福にすることで、自分も相手から必要とされて幸福になるという幸福の連鎖に他ならない」。そう答える大山社長は、「企業とは何か」「仕事とは何か」を定義できる数少ない経営者の一人だった。