トマス・フリードマンの近著「フラット化する世界」の中で、世界をフラット化する10の動因のひとつとしてGoogleのことが、取り上げられている。 「世界中のあらゆる情報にあらゆる人々がアクセスできるようにする」ことを企業のミッションとしているGoogleにとって、フラット化とは、「情報の民主化」を意味している。 その象徴的な取り組みが、「Google Print for Libraries」と呼ばれる2004年12月に発表されたプロジェクトである。 米ハーバード大学、英オックスフォード大学、米ニューヨーク公立図書館の蔵書を一冊づつスキャニングして、そのデータをネット上にアップすることによって、人類の知の集積全体にアクセスできる検索データベースを構築するというGoogleらしい野心的な取り組みだ。知識や情報は長い間、学者や僧侶など知識人・専門家の占有物であった。しかし、Googleに代表される