僕は研究者と仕事をする事が多い。古生物の復元画制作のように、彼らが頭の中で描いているビジョンを、全てではないが具体的にビジュアル化する作業を主に行っている。何度もやり取りをしながらイメージを具体化していくプロセスは、本当に興奮するし(時には大きなストレスもかかるが)、完成したときは大きな達成感を得ることができる。 昨年末にかかりきりだった丹波竜の骨格図の制作では、往復45通にわたるメールの記録が残っている。 今日も一件、研究者からの発注で打ち合わせをしたのだけど、どうして日本の総合大学にが芸術学部がないのか?という質問を受けたのである。アメリカの総合大学には芸術学部があるのに、日本にはなぜないのか。現在、彼が所属している研究機関でもアーティストやデザイナーがいないことで、研究内容を分かりやすくプレゼンテーションしたり、論文に掲載するイラストレーションを発注したりすることがスムーズに出来ず、