昨年の12月24日。クリスマスイブのJR京葉線の車内で、私は憂鬱だった。 東京駅で京葉線に乗り換えるためには、体感で1駅分ぐらい歩かなければならない。やっと電車に乗ると、車内にはディズニーランドに向かう浮かれたカップルや家族連れでいっぱいだ。 しかも、これから向かうのがスポーツの専門図書館というのだから、自分で決めたこととはいえ、さらに憂いが増す。 幼稚園で縄跳びに挫折し、小学校では鉄棒や跳び箱でつまずいて以来、私はあらゆるスポーツを避けて生きてきた。部活動は吹奏楽部で、運動会では地蔵になるか、裏山にエスケープした。おかげで健康的とはほど遠い身体になったが、全然後悔していない。 そんな私がスポーツの資料を集めた図書館で、なにか見つけることができるだろうか? 二俣新町駅で降りると、そこは千葉県市川市だった。周囲には工場や倉庫が立ち並んでいる。トラックが行き交う道を少し歩くと、船橋市に入る。