デジタル社会と子どもの読書に関するシンポジウム<報告> 東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センター・佐藤賢輔(さとうけんすけ) 2023年3月14日、オンラインシンポジウム「デジタル社会は子どもの読書環境をどう豊かにできるか?〜『紙』と『デジタル』のベストミックスの模索〜」が開催された。本シンポジウムは、東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センター(CEDEP)と株式会社ポプラ社による共同研究プロジェクトの一環として行われ、当日は300名超がウェビナーに参加した。 野澤祥子氏(CEDEP)からの趣旨説明と里見朋香氏(文部科学省)の挨拶の後、筆者が共同研究の成果を中心とした研究報告「子どもの読書における紙とデジタル−期待・実態・課題」を行った。未就学児の保護者を対象とした調査結果を紹介しながら、読書が子どもの発達にとって重要であるという認識が社会で共有されている一方