◎震災で佐世保市、種ガキ初出荷 県内のカキ養殖を支えた宮城県産の種ガキは、東日本大震災の影響で手に入りにくくなった。「九十九島カキ」で知られる佐世保市の市水産センターは自前の種ガキづくりに挑戦。10月末から2日にかけて計約3万2千枚を初出荷している。将来のブランド化を目指し成果が出始めた「生粋の県産カキ」づくりの現場を見た。 九十九島に面した市水産センターで10月28日にあった種ガキの初出荷。同市高島町の養殖業重村初雄さん(62)は「宮城産にひけをとらない」と太鼓判を押した。 九十九島でカキ養殖が始まって40年。技術の導入や種ガキ確保などで宮城・広島の2大産地の恩恵を受けてきた。 ここ十年以上、種ガキの仕入れ先はもっぱら宮城県だった。しかし、東日本大震災で「来年の種ガキが手に入らないのでは」と養殖業者は心配を募らせた。 こうした不安の声に応え、市水産センターが8月から稚貝の生産実