おおい町大島沖に専用の海面いけすを設け、県立小浜水産高の生徒らがマサバの養殖に取り組んでいる。他の魚から寄生虫の害が及ぶなど養殖には不向きとされるサバだが、周囲の影響を受けにくい場所で育てることで問題を解消。短期間で育成できる利点もあり、今月から来春にかけて本格的な出荷を予定している。 天然サバの漁獲が減少するなか、古来広く知られた若狭のサバを養殖で復活させようと県立大や県の水産関係機関、地元民宿と連携して3年前に研究を始めた。昨年夏以来、約800メートル沖合に6メートル四方のいけすを3基設置し、海洋科学科マリンバイオコースの生徒らが実習として育成。現在、体長30センチを超す1年半ものと15センチ前後の稚魚計約2000匹が育っている。 含水量が多めで消化が良い固形の餌を与える工夫も。同コースの山崎大輔君(3年)は「地元で取れたおいしいサバを地元で食べてもらい、県外にも広められたら」。県立大