ウナギは祟(たた)りをなす魚。 江戸時代の人たちは、そう考えていた。 人間に祟る魚はめずらしい。池の水替えで捕らえた大ゴイを面白半分にのこぎりでひいた男が狂い死にしたという話が伝わるくらいだろうか。 上田秋成(1734~1809年)の「夢応の鯉魚(りぎょ)」も不思議だが、臨死体験の僧がコイになった夢を見るだけで、人を脅かすわけではない。 ◇ 現代のウナギは国際案件として気をもませる存在だ。 9月17日には日本、中国、韓国、台湾の間で、養殖に使うニホンウナギの稚魚(シラスウナギ)の量を今冬から20%減らす合意が成立した。減りゆく資源への対応策だ。 グアム島西方のマリアナ海嶺で生まれたニホンウナギの幼生は、黒潮などに乗って上記の国や地域にやってくる。 爪楊枝(つまようじ)サイズのシラスウナギは各地の河口で採捕され、養殖用に使われる。 このシラスウナギが激減し、ニホンウナギの絶滅が心配される状況
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