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バランスシート不況説の問題点 ー 失われた20年の正体(その6)
こんにちは、島倉原です。 今回は、失われた20年の原因を巡る諸説のうち、(5)バランスシート不況説、... こんにちは、島倉原です。 今回は、失われた20年の原因を巡る諸説のうち、(5)バランスシート不況説、を取り上げたいと思います。 また、全く別のルーツではありますが、同説と共通点を持ち、時には同じような文脈で用いられることもある「金融不安定性仮説」についても述べてみたいと思います。 日本発のバランスシート不況説 バランスシート不況説は、バブル崩壊後の日本経済の低迷を説明するものとして、野村総合研究所のエコノミストであるリチャード・クー氏が唱えたもので、要約すると以下の通りです。 「資産価格のバブルが崩壊して借金だけが残り、多数の民間企業や個人のバランスシートが毀損すると、企業は運営方針が『利益の最大化』から『債務の最小化』に転換する。その結果総需要(利益成長のための設備投資等)が減少して経済低迷と更なる資産価格下落が生じ、企業はより一層債務の返済に突き進んでしまう(合成の誤謬)。これがバラン
2014/05/17 リンク