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"最後方強襲" 吉永正人 寺山の最も愛した騎手 - 競馬ブログ オケラセラ
吉永の乗る馬はいつもポツンと遅れて一頭だけで走っていた。出遅れたのでも、あおったのでもないのに、... 吉永の乗る馬はいつもポツンと遅れて一頭だけで走っていた。出遅れたのでも、あおったのでもないのに、スタートするとすぐ、ズルズルと下がってゆき、他馬の群から十馬身以上はなれて、一頭だけで走ってゆくのである。それは「はるか群衆を離れて」という映画のタイトルを思わせる、ひどく孤独なレース運びなのである。だが、吉永は直線でこの遅れを一気に取り戻し追い込んでくる。稲妻のような斬れ味を見せられたことのあるファンは、いつのまにか吉永の"最後方強襲戦法"を好きになり、遅れてゆく吉永に不満を述べなくなった。要するに吉永に"まかせる"のである。(『競馬への望郷 吉永正人』寺山修司) 11日、吉永正人調教師(64)が胃ガンのために逝去した。吉永師と言われるより、ミスターシービーの吉永騎手と聞かされた方が、ずっと印象的なシーンを思い出すことができるかもしれない。シービーのクラシック三冠、天皇賞秋のほか、モンテプリン
2006/09/12 リンク