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情報社会の倫理と法 - 池田信夫 blog
今度のネット規制事件は「情報社会の倫理」とは何かを考えるいいきっかけだろう。まったくの自由放任で... 今度のネット規制事件は「情報社会の倫理」とは何かを考えるいいきっかけだろう。まったくの自由放任で秩序が維持できないことは明らかだが、では自主規制で「倫理」を教育すれば秩序は維持できるのか。 これは法哲学では古い問題で、本書も少し紹介しているように、道徳をいくら教え込んでも、罰則がなければ実効性はない(だから「道徳教育」にはほとんど意味がない)。法哲学の標準的な理解は、ヘーゲル以来の「倫理の実体は、主観的な意見を超えて社会的に存在するルールと、違反を制裁するメカニズムである」というものだ。これは経済学も同じで、enforcementのない約束やモラルには意味がない。 しかしenforcementは、実定法には限らない。人類の歴史の圧倒的大部分では、それは共同体の暗黙の掟であり、英米では慣習法だ。それでも掟には「村八分」というペナルティがあり、慣習法には司法という第2次ルールがあるが、サイ
2008/04/24 リンク