さよならタマちゃん : 淡々 （マンガソムリエ廃業編）

精巣腫瘍を発病した、マンガ家アシスタントの闘病記。 湿っぽい話は基本的に苦手・・・というか、読んでいて痒くなるので、あまり期待はしていなかったのだ。 期待はしていなかったのだけども・・・・ 結論から書くと、打ちのめされました。 所謂「感動の実話」路線・・・であることは間違いないのだけども・・・上で書いたような「湿っぽさ」からちゃんと距離をとっている。 こういうマンガにありがちな、「オレ、かわいそう」目線はなく、また「オレ、超がんばった」的な目線もない。 ただただ淡々と、自分に怒った受難と、その半径５mくらいの出来事を冷静に描く。 この、センチメンタリズムとの距離感のおかげで、自分にしては珍しいくらい素直に、作者に感情移入できた。 物語は、重たい病気にかかったマンガ家（アシスタント）が、献身的な奥さんに支えられ、完治するまでをエッセイ風にまとめた感じ。 で、その受難を「マンガ」として表現する

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"「湿っぽさ」からちゃんと距離をとっている"