中腰のリズムで Half-rising/half-sitting | 僕のクィア原論──セクシュアリティの超越論的愚かさ

クィア理論については、清水晶子さんによるレクチャーの記録がとても参考になるので、ぜひともご一読を。さて、先日駒場で行われたジュディス・ハルバースタムの講演を受けて考えたこと。ジェンダー／セクシュアリティ研究史において、トランス（身体レベルで性転換を行うこと）の欲望は、厄介な問題だった。ラディカル・フェミニズムにおいて、FTM（Female to Male）は、男になるなんて裏切りモノと、MTF（Male to Female）は、そんな外見上の小細工で女になろうなんてナメてんのかと思われがちだった。しかしながら、異性の身体をどうしても獲得したいという、愚かしい──とあえて率直に言いますが──欲望は、その愚かしさの単純さにおいて肯定するしかない。多様なセクシュアリティの可能性の条件となるのは、ドゥルーズの言葉を借りるならば、いかんともしがたく思考不能のままそのように欲望してしまうという「超越論

[irureme]

性が多様であること、それは、愚かしくも特定の性的傾き（disposition）を持ってしまう人々が、結果として乱立している状況～／メタなパフォーマンス＝シミュラクルではなく、もっとベタで愚かしい欲望の複数性を肯定～