asahi.com（朝日新聞社）：大杉栄の突破力、現代に 中森明夫さん、純文学デビュー - ひと・流行・話題 - ＢＯＯＫ

大杉栄の突破力、現代に 中森明夫さん、純文学デビュー2010年11月9日中森明夫さん＝荒井聡撮影 コラムニスト中森明夫さんが５０歳にして、小説『アナーキー・イン・ザ・ＪＰ』（新潮社）で純文学デビューした。アナーキスト大杉栄の霊が少年の頭の中に住みつき、「恋と革命」の冒険を２１世紀の東京に繰り広げる。今年は大逆事件から１００年。「政治と文学をもう一度、アクチュアルに結びつけたい」と、積極的に打って出ている。 「以前から大杉を小説に書きたいと思い、また、少年小説も書きたかった」と中森さん。それを一挙に解決するストーリーの仕組みはこうだ。 不登校がちな１７歳の高校生・東真二（あずま・しんじ）はセックス・ピストルズを聴いてパンクに目覚め伝説的ベーシスト、シド・ヴィシャスの霊をイタコに降ろしてもらおうとするが、間違って大杉の霊が降りてくる。大杉の大正と現代の平成は、真二の中でこんがらがり、相互に対象