同一労働力同一賃金説は俗流マルクス主義が源流？ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

最近、同一（価値）労働同一賃金が再びホットな話題になっていることから、その昔の議論をひもといてみんとてするなりというわけで、岸本英太郎『同一労働同一賃金』（ミネルヴァ書房、１９６２年）というほぼ半世紀前の本を読んでいるのですが、日本における労働側の議論の根本には、ある種の俗流マルクス経済学があったようですね。 >同一労働同一賃金についてのわが国最初の問題提起者といわれている宮川実氏は、その問題の論文（『資本論研究』２所収）で、同一労働同一賃金を同一労働力同一賃金と理解し、同じ質量の労働に対しては同じ賃金を支払えという原則であるとする理解を資本家的見解として否定した。 >･･･賃金の差は、労働力の質の差異に基づくものであって、労働の質の差異に基づくものではない。だから同一労働同一賃金の原則は、正確にいえば同一労働力同一賃金の原則であり、別の言葉でいえば労働力の価値に応じた賃金ということである

[maturi]

同一労働同一賃金　と　同一労働力（＝労働力再生産費）同一賃金　と　同一労働価値同一賃金と　ごっちゃに（）　”資本主義社会では悪辣な資本家がぎりぎりまで搾取する（）マルクス主義的な説明が非現実化し”