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音楽は身体で聴く
代替医療としての音楽療法 東京学芸大学大学院 教育学研究科 松本晴子 弘前大学医学部 神経精神医学... 代替医療としての音楽療法 東京学芸大学大学院 教育学研究科 松本晴子 弘前大学医学部 神経精神医学教室 天保英明 徳島大学医学部 第1内科 板東 浩 はじめに 人間は音や音楽を耳だけでなく身体全体で感じ取っている。つまり 音楽は、身体に何らかの刺激や影響をもたらす働きがある、といえる。 本稿では、人間の身体と音楽との関係の視点から考察し、音楽を医療 の手だてとして用いている音楽療法の課題にせまっていきたい。 1.人間の身体は楽器 ジュリエット・アルバン1)は、「人間の身体は、音楽に敏感なリズム 楽器であると同時に、共鳴する楽器として考えることができる。人間が 発明した楽器は、本質的に、人間自身の身体の延長であり、人間の身体的 衝撃によって活性化される。人間の身体とその楽器は不可分の存在であり、 歌ったり楽器を演奏したりすることは、身体的過程なのである