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中里一日記: 伏見憲明『性という〈饗宴〉 対話篇』(ポット出版)
伏見憲明『性という〈饗宴〉 対話篇』(ポット出版) BLへの典型的な批判に、「ホモフォビックな世間を... 伏見憲明『性という〈饗宴〉 対話篇』(ポット出版) BLへの典型的な批判に、「ホモフォビックな世間を設定・利用した作品が多い」というものがある。 他人のことなどどうでもいいのが人間の常のはずなのに、わざわざ「同性愛なんて!」と嫌悪してくれる世間を描く作品が多い、という批判だ。これを「読者・作者が異性愛だから」と解釈する向きもあるが、賛成できない。いまの若い世代はともかく、それこそ『薔薇族』しかなかった時代には、ホモフォビックなホモも多かったらしい。本書にも、「当事者が一番ホモフォビックだった」との証言がある(ページ数不明)。さらに言えば、「同性愛者は非同性愛者よりホモフォビアに直面する機会がはるかに多いので、非同性愛者の目には異様に見えるほどホモフォビックな世間のほうがむしろ妥当に見える」という理屈も成り立つし、そうするとむしろ「読者・作者が同性愛だから」という結論が導かれる。 それはさて
2011/08/12 リンク