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作家ケイト・モーゼスの母親は、派手好きで芝居がかった女性だった。彼女は子供たちに「人前では私のこ... 作家ケイト・モーゼスの母親は、派手好きで芝居がかった女性だった。彼女は子供たちに「人前では私のことをベビーシッターだと言いなさい」と命じていた。 母の愛に飢えていたモーゼスは、お菓子で心の空白を埋めようとした。最初は食べることで、後には自分で作ることで。「甘い物を探し回った」と、モーゼスはレシピ満載の新しい回想録『ケークウオーク』で振り返っている。 ひとことで言えば、愛らしい本だ。フードライターのキム・セバーソンの新刊書『スプーン・フェド』も、「グルメ」誌の名物編集長だったルース・ライチュルの回想録も同様の印象を受ける。 愛らしくない本がいい? それならシェフのスペンサー・ウォーカーが書いた『セックス目当ての料理──素人コックのアレをやるためのガイド』はいかがだろう。 食がテーマの回想録のリストを見ると、女性は食べ物を愛の代用品に使い、男性はセックス自慢の手段にしているような気がしてくる(