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マルクス的な非対称性 - 『世界史の中の資本主義』
世界史の中の資本主義: エネルギー、食料、国家はどうなるか [単行本] 編著者:水野 和夫・川島博之 出... 世界史の中の資本主義: エネルギー、食料、国家はどうなるか [単行本] 編著者:水野 和夫・川島博之 出版:東洋経済新報社 ★★★★☆ グローバリゼーションというと、「国境がなくなって世界がフラットになる」というトム・フリードマンのような脳天気な話が多いが、現実のグローバル資本主義はフラットどころか、ますます分裂と混乱に満ちた世界になりつつある。それはつい最近も、外資系ヘッジファンドの仕掛けた株価の暴騰と暴落で、日本人も実感しただろう。 その原因はブローデルが指摘したように、市場と資本主義は根本的に異なるシステムだからである。市場は古代からどこの社会にもあり、等価交換を原則とする対称性の世界だ。それに対して12世紀以降の西洋に生まれた資本主義は、不等価交換で利潤を上げる非対称性の世界である。いま世界をおおいつくしているのは、市場ではなく資本主義なのだ。 両者の違いをアリギはスミス的発展とマ
2013/10/28 リンク