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激シブ紅茶は大学院の味
ずいぶん前になるんだけれど、大学院生だったとき毎日紅茶を飲んでいた。6畳くらいの細長い居室に4人が... ずいぶん前になるんだけれど、大学院生だったとき毎日紅茶を飲んでいた。6畳くらいの細長い居室に4人が机を並べて、来る日も来る日もボロボロの校舎で過ごしていた。大学院は楽しいだけではなかったけれど、今では懐かしい。 毎日、通勤ラッシュが終わったころ登校すると、ドンキで買った安物の電気ケトルでプラスチック臭いお湯を沸かし、卒業した先輩が残していった「HAWAII」と書かれたマグカップに注いでいた。安い紅茶、100個入りで500円の紅茶は、シブい。将来の不安と金欠のダブルパンチだったら、朝入れたティーバッグを入れたマグカップにお湯を継ぎ足して一日中飲んでいた。だんだん夕方になるとマグカップの中が出涸らしで茶色い水みたいになってきて、早く研究を終えて帰りたくてしょうがなかった。 寒い日も暑い日も毎日紅茶を飲んだ。教授に進捗報告をした後で、冷めて真っ黒になった紅茶を一気に飲み干す爽快感は忘れない。締め
2022/06/25 リンク