移植前にHIV陰性だったドナーからの生体腎移植で確認されたHIV感染事例 - 感染症診療の原則

MMWR最新号に、腎移植によって臓器提供者からHIV感染がおきたという事例が報告されています。 通常、血液や臓器の提供の際には感染症の検査がひととおり行われますが、検査は100％確実とはならないため（ゼロリスクはありえない）、分母が大きくなるとこのような事例も報告されるのはしかたないところです。 この事例では、臓器移植前の検査で陰性が確認されています。 結論としては、より感度の高い検査方法を採用すべき、ということが提案されています。 生体臓器提供者からのHIVウイルス感染 ニューヨーク市2009 HIV Transmitted from a Living Organ Donor --- New York City, 2009 MMWR March 18, 2011 / 60(10);297-301 レシピエントは腎不全の患者で、ＳＴＤ歴、薬物使用歴なし。 2006年に輸血を受けたが、移植の