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「夢の操縦法」書評 フロイトも探した奇書の古典|好書好日
19世紀末の“夢の実験家”が、古今の夢解釈の歴史と、2千夜近くにわたる自らの夢日記を独創的に分析す... 19世紀末の“夢の実験家”が、古今の夢解釈の歴史と、2千夜近くにわたる自らの夢日記を独創的に分析する。夢判断の先駆的書籍として関心が高まる古典的著作。【「TRC MARC… 夢の操縦法 [著]エルヴェ・ド・サン=ドニ侯爵 まさしく幻の著作の初訳である。 かつてアンドレ・ブルトンや澁澤龍彦が夢研究の古典として本書の一部を引用したことがあったが、長らく作者の経歴もその全貌(ぜんぼう)も不明という奇書だった。 ところが近年の発掘で、作者は支那学者として唐代の詩を仏訳し、1855年パリ万博の中国パビリオンを立ち上げた貴族と分かった。 人間は睡眠中でも活発な思考活動を行うと主張した彼は、夢占いもふくめて分析し、夢とは記憶の断片を結び合わせストーリー化する「正調な知的作用」と考えた。 しかし当時の研究者の多くは、夢を「心的能力の低下や混乱が生み出す変調」と捉え、夢遊病や幻覚と区別しなかった。ならば意識
2012/06/06 リンク