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『これがニーチェだ (講談社現代新書)』(永井均)の感想(89レビュー) - ブクログ
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『これがニーチェだ (講談社現代新書)』(永井均)の感想(89レビュー) - ブクログ
哲学初心者の私ですらこの分野のアイドル的存在との認識がある、ニーチェ関連本に初挑戦。しかし、永井... 哲学初心者の私ですらこの分野のアイドル的存在との認識がある、ニーチェ関連本に初挑戦。しかし、永井均先生の主張が多分に織り込まれており読み解くのに四苦八苦してしまったのです。 なぜ読むのに苦労するのかと考えると、ニーチェの王道的な思想を学ぶ前に、本作の世間一般的なニーチェ論に対する批判と対峙することになったからだろうと憶測されます。でも逆に、私のニーチェ像は本作から出発することとなり、ある意味で恵まれているではあるのかなと感覚的に察する。 相手の気持ちを慮ってできることを手助けしようといった慈愛なんてものは、何となく刷り込まれているけどもそれが同情になっているとそれは暴力であると指摘する。その精神的な侵略は逆に相手を傷つけてしまう可能性を感じた。 P47:敵は私を理解しようなどとはしない。だから、私の固有性は敵からはいつも守られている。だが、同情者は違う。彼らはいつも自分自身の知性と感性を携